“誇らしい”熱海富士に高まる期待 祖母は感動も…「目標は横綱」高校時代に下宿していた食堂では限定メニューも=静岡

大相撲九州場所で優勝争いに絡み続けた静岡県熱海市出身の熱海富士。二場所続けての快進撃。悔しい結果ではありますが確実な進歩を感じさせてくれました。地元や母校では、今後の活躍に向けて期待が高まっています。

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11月27日のJR熱海駅。改札のすぐ脇には地元出身・熱海富士の健闘を称えるメッセージボードが。

「伝説は始まったばかり」

期待が強く込められています。

<観光客>
「きょう熱海に来るから勝ってほしいなと思った。なんか安くなるかなと思って」

11勝3敗で迎えた千秋楽。熱海富士が優勝するためには、関脇・琴ノ若に勝つことが最低条件。勝って12勝2敗の大関・霧島にプレッシャーをかけたいところです。

熱海富士の地元、熱海市でも市民や後援会など約120人が声援を送りました。千葉に住む熱海富士の祖母も熱海に駆け付け、声援を送ります。

そして、時間いっぱい。熱海富士、勝利を掴めるか。熱海富士の母校、沼津市の飛龍高校では、相撲部の後輩など、約50人が集まり、エールを送りました。

熱海富士は、頭からぶつかりましたが、琴ノ若に引き落としで敗れ、この瞬間、大関・霧島の優勝が決まりました。

見守った人たちからは二場所連続で優勝争いを演じた熱海富士に健闘を称える温かい拍手が送られていました。

<来年相撲部屋に入門する飛龍高校相撲部3年 白坂湧人さん>
「二場所連続で優勝争いできるのがすごい。誇りです、誇らしいです」

<熱海富士の祖母・武井みさ子さん(73)>
「(熱海の方々の)応援がすごいので感動でした。孫が(本場所で)やっていること自体が感謝しかなかった。涙しかでなかった。ご苦労様としか言えないです。目標が横綱なので、いつかはなってもらいたい」

一夜明け、熱海富士が高校時代に下宿していた食堂では、こんなサービスが。

<光玉母食堂めし しんちゃん 女将 杉山美香さん>
「さくちゃん頑張ったから、私たちも頑張ろうかと思って」

大きな丼には、これでもかと白ご飯をよそい…、豚バラ肉、タマネギ、ニンニクの芽、ニンジンなどを炒めて…。

27日夕方営業からスタート、敢闘賞受賞を記念した限定メニュー「熱海富士のまかない丼セット」。なんと770円。

<杉山美香さん>
「頑張りを皆さんに分けて、また頑張ってもらおうと思っています。大赤字ですけど」

更なる飛躍へ期待が集まる熱海富士。年明けの初場所は三度目の正直となるのでしょうか。

九州場所では、静岡県勢の活躍が光りました。熱海富士は二場所続けての敢闘賞。先輩にあたる翠富士も勝ち越しを決めています。また、幕下では、焼津市出身の聖富士が全勝優勝しました。

3人とも飛龍高校の相撲部出身で同じ部屋に所属。さらなる活躍が期待されます。

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