ウクライナの平和を願うバイオリニスト 平石英心さん「岩谷時子賞」受賞

日本の音楽・演劇界で功績のあった人に送られる岩谷時子賞。戦争に苦しむウクライナの人たちを助けたいと、広島などでコンサートを続けた平石英心さんが若い才能を応援する賞に選ばれました。

東京丸の内で開かれた岩谷時子賞、授賞式。受賞者はそうそうたる顔ぶれです。俳優の市村正親さんはじめミュージカルで活躍した知念里奈さんら3人。

著名な俳優・音楽家らとともに受賞したのが、広島出身の平石英心リチャードさん(16)でした。

平石英心リチャードさん「今までサポートしていただいた人に感謝します。これからさらに上達するために音楽に力を入れて頑張ります。」

平石さんはウクライナ人の母と広島出身の父のもとに生まれました。5歳でバイオリンを始め、9歳からドイツへ留学。去年2月、広島への帰省中にロシアによるウクライナへの侵攻が始まりました。

母の祖国の人たちのために何ができるか。たどり着いたのがチャリティーコンサートでした。

日本に滞在中1回で終わるはずのコンサートは3カ月の滞在で20回近くに。集まった寄付金はエレナさんのいとこが所属するボランティア団体へ送られ、救急セットや学用品などの購入に役立てられました。

平石英心リチャードさん「うれしいです。できるだけ自分の人生の幸せを見つられたらいいと思います」

平石さんは幼いころからバイオリンの才能を認められ将来を嘱望されていることから、財団から奨学金などを受け取ります。

平石さんは現在、演奏の幅を広げようとアメリカに留学しているということです。

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