Dステーション・レーシングの来季WEC継続参戦が正式決定。アストンマーティンを使い体制も変更

 11月27日、WEC世界耐久選手権をはじめ国内外のシリーズで活躍しているDステーション・レーシングは、2024年のWECに新設されるLMGT3クラスに、アストンマーティンのマニュファクチャラー枠の1台として参戦すると発表した。

 Dステーション・レーシングは国内外のシリーズで活躍し、2021年からWECのLM-GTE Amクラスに挑戦を開始。2021年はモンツァ、2022年は地元の富士、2023年は最終戦バーレーンで表彰台を獲得する活躍をみせてきた。

 2024年からWECはLM-GTE Amに代わってLMGT3が新設されることになり、その参戦枠をめぐっては世界中の自動車メーカーとチームが争っていたが、Dステーション・レーシングは、アストンマーティンのマニュファクチャラー枠のひとつとして、そして唯一のLMGT3におけるアジアチームとして継続して参戦することになった。

 ただ、体制には変化もみられる。2021〜23年までマネージングディレクター兼リードドライバーとして戦ってきた藤井誠暢は、新たにチーム運営の中心に。2023年までチーム運営を担当していたTFスポーツがコルベット陣営に移ったこともあり、イギリスでの新たな拠点となったアストンマーティン・レーシングとともにWECプログラムを指揮していく。

 車両はアストンマーティンのGT3カーとされているが、おそらく新型車両が投入されるものと予想される。そして新たなプラチナドライバーとして、アストンマーティンワークスドライバーのマルコ・ソーレンセンが加わった。シルバー、ブロンズドライバーについては今後発表される。

「Dステーション・レーシングとして4シーズンめの世界耐久選手権シリーズへの挑戦を発表することができ、とても興奮しています。新時代の幕開けとなるLMGT3カテゴリーは多くのマニュファクチャラーが参入し、これまで以上にハイレベルな戦いが予想されます」とマネージングディレクターの藤井はコメントを残した。

「この数カ月はWECプログラムでの準備に多くの時間を費やしてきました。我々が深く信頼するパートナーであるアストンマーティンの一台として、引き続き世界の舞台に挑めることを誇りに思います。今後はこのステージでの次なる目標達成に向けて戦っていく所存です」

 また、アストンマーティンの耐久モータースポーツ部門トップであるアダム・カーターは「Dステーション・レーシングは我々の最も成功したパートナーチームのひとつであり、彼らが世界耐久選手権でアストンマーティンを代表して新しいLMGT3クラスに参戦することを誇りに思う」という。

「本拠地の日本でも優れた実績を持つ彼らは、昨シーズンもバーレーンで表彰台を獲得するなど、大きな飛躍を遂げました。ヴァンテージの新時代に向けて準備を進める中で、Dステーション・レーシングが今までの成功をもとに、WECにおいて我々の戦力を高めてくれることを期待している」

Dステーション・レーシング

2024年WEC世界耐久選手権 参戦体制

カーナンバー:777
チーム:Dステーション・レーシング
車両:アストンマーティンGT3
タイヤ:グッドイヤー
テクニカルサポート:アストンマーティン・レーシング
チームオーナー:星野敏
チームマネージングディレクター:藤井誠暢
ドライバー:マルコ・ソーレンセン(プラチナ)/TBC(シルバー)/TBC(ブロンズ)

Dステーション・レーシングの藤井誠暢。2024年はマネージングディレクターとしてチームを牽引する

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