「そもそも乗務員が足りていない」減便で厳しさ増すバス業界 運転体験会で魅力アピール 新たな担い手に「10万円支給」も=静岡

静岡県内では、乗務員不足を理由に減便せざるをえないバス会社も出始める中、バス運転手の魅力を知ってもらおうと体験会が開かれました。

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沼津市大岡の自動車学校で、バス会社などが合同で開催した運転体験会には6人が参加しました。開催の背景には、バス業界を取り巻く問題がありました。

<伊豆箱根バス 営業部 靏田知美課長>
「そもそも乗務員さんが足りていないという現実のなかで少しずつ(運行本数を)減らしている」

静岡県東部や神奈川県で路線バスを運行する伊豆箱根バス。三島・沼津・熱海・などの三島営業所管内では、深刻な運転手不足などを理由に2023年度に入って、約14%の減便に踏み切りました。

<バス利用者>
「昼間の時間でも、そうでなくても本数は少ない。それをまた間引きされると非常に困る」

さらに、伊豆箱根バスの運転手の平均年齢は56歳。新たな担い手が見つからなければ、より厳しさは増します。

<伊豆箱根バス 営業部 靏田知美課長>
「4月1日から従業員の給料を上げ、少しでも皆さんに選んでいただけるようにした。新しくお入りいただく方には、まずは10万円を支給して生活に馴染んでもらえるよう工夫している」

過去に例を見ない緊急事態を迎えているバス業界。残業時間の上限規制が適用される「2024年問題」を来年春に控え、一層、危機感は増しています。

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