観測史上2番目に高エネルギーな宇宙線を観測 「アマテラス粒子」と命名

宇宙には高エネルギーな粒子である「宇宙線」が飛び交っていますが、その中でも非常に極端なエネルギーを持つものは「超高エネルギー宇宙線(UHECR; Ultra-High-Energy Cosmic Ray)」と呼ばれています。超高エネルギー宇宙線がどこで発生しているのかは明らかになっていません。

超高エネルギー宇宙線の観測を行う「テレスコープアレイ実験」の国際研究チームは、2垓4400京電子ボルト(244エクサ電子ボルト、39ジュール)(※1) という桁違いに高エネルギーな宇宙線の観測に成功したと発表しました。この宇宙線は、観測史上2番目に高エネルギーな宇宙線であることなどを理由として「アマテラス粒子(Amaterasu particle)」と名付けられました。陽子であると仮定した場合、アマテラス粒子の速度は光の速さの99.99999999999999999999926%に相当します。

※1…より正確な測定値は244 ± 29 (stat.) +51 -76 (syst.) EeV。stat.は統計誤差 (ランダムに現れる誤差) 、syst.は系統誤差 (一定の傾向で現れる誤差) を表します。

【▲図1: アマテラス粒子が大気分子と衝突して発生した二次宇宙線が、テレスコープアレイ実験の検出器に衝突しているのを表したイメージイラスト(Credit: 大阪公立大学, 京都大学L-INSIGHT & Ryuunosuke Takeshige)】

■極めてエネルギーの高い「宇宙線」の謎

宇宙には非常に高い運動エネルギーを持つ粒子「宇宙線」が飛び交っており、絶えず地球に降り注いでいます。宇宙線が発見されてから100年以上経った現在では、ほとんどの宇宙線は高エネルギーな天文現象、特に超新星爆発、中性子星やブラックホール、活動銀河核、クエーサー、ガンマ線バーストなどによって発生すると考えられるようになってきました。

しかし、そのような宇宙線の中でも桁違いに高いエネルギーを持つ「超高エネルギー宇宙線」の起源は謎に包まれています。超高エネルギー宇宙線の起源になり得ると考えられる高エネルギーな天文現象は、一般的に天の川銀河の外側、典型的には数億光年以上遠方にあることが大半です。

理論的には、5000京電子ボルト(50エクサ電子ボルト、8ジュール)以上のエネルギーを持つ宇宙線は1億6000万光年を超えた距離には到達できないため、実際には観測できないという「GZK限界(GZKカットオフ)」が予測されており、これを超える超高エネルギー宇宙線は観測されないはずです (※2) 。しかし実際には、GZK限界を大幅に上回った超高エネルギー宇宙線がいくつも観測されており、この矛盾は大きな謎です。

※2…GZK限界は、宇宙線を構成する粒子が、宇宙を満たす光である宇宙マイクロ波背景放射と衝突することで減速する作用によって発生します。5000京電子ボルトというGZK限界は、宇宙線の約9割を占める陽子を仮定して算出されています。従って、より重い原子核の場合は、GZK限界を超えるエネルギーを持つ宇宙線として観測できるため、この点の矛盾は解消しますが、その場合でも数億光年スケールという距離の制限は同様に発生します。

これまでに観測された最も高いエネルギーの宇宙線は、アメリカのユタ州トゥーイル郡で行われていた「フライズアイ実験」において、1991年10月15日に観測された3垓2000京電子ボルト(320エクサ電子ボルト、51ジュール)の宇宙線です。あまりにも桁違いなエネルギーから、この宇宙線は「オー・マイ・ゴッド粒子(Oh-My-God particle)」と名付けられています。

■超高エネルギー宇宙線を観測する「テレスコープアレイ実験」

ところで、宇宙線は宇宙から地表へとそのまま到達するわけでは無く、大気分子と衝突することが大半です。大気分子と衝突した宇宙線のエネルギーは、多数の粒子の生成と運動エネルギーに変換され、地表に到達する頃には直径約10kmの “粒子シャワー” として降り注ぎます。このような関係性から、宇宙に元々あった宇宙線は「一次宇宙線」、大気分子と衝突して発生し、実際に検出可能な宇宙線を「二次宇宙線」と呼びます。宇宙線の研究において断りなく宇宙線と言えば一次宇宙線のことを指しますが、一次宇宙線のエネルギーを正確に推定するには、拡大して地面に到達する二次宇宙線をなるべく多く検出する必要があります。

【▲図2: テレスコープアレイ実験で地表に設置される粒子検出器の1つ。現状ではこれが1.2km間隔で507台設置されています(Credit: 大阪公立大学)】

テレスコープアレイ実験」は、宇宙線を観測するための施設の1つです。ユタ州ミラード郡の広大な砂漠で2008年から観測を行っているテレスコープアレイ実験は、700平方kmの範囲をカバーするために、地表設置型の粒子検出器を1.2km間隔で計507台設置しています。さらに、3か所に設置された計36台の大気蛍光望遠鏡が、大気中の二次宇宙線によって発生する紫外線のチェレンコフ光を捉えます。この2種類の観測機器による二次宇宙線の計測結果が、一次宇宙線の正確なエネルギーの特定に役立ちます。そして砂漠という環境は、広大な面積を確保しやすいと共に、観測の邪魔となる街明かりや湿気がほとんどないという利点もあります。

■観測史上2番目に高エネルギーな宇宙線「アマテラス粒子」を観測

【▲図3: アマテラス粒子が検出された際の状況。左側が二次宇宙線を検出した粒子検出器の位置、右側が各検出器で計測された信号の波形情報と時間を表しています。これを分析することで、一次宇宙線が持つエネルギーと飛来した方向が分かります(Credit: 大阪公立大学)】

協定世界時2021年5月27日10時35分56秒 (現地時間同日4時35分56秒、日本時間同日19時35分56秒) 、観測史上2番目に高く、テレスコープアレイ実験の観測記録中では最高のエネルギーを持つ宇宙線を示す信号が検出されました。48平方kmの範囲にまたがる23台の粒子検出器が二次宇宙線を捕えており、マイクロ秒(100万分の1秒)単位での検出時間の差から、一次宇宙線のエネルギーとその方向をきちんと推測することができました。後述する理由から、この宇宙線は、『古事記』や『日本書紀』に登場する太陽の女神である「天照大神(アマテラスオオミカミ)」に因んで「アマテラス粒子」と名付けられました。

【▲図4: アマテラス粒子の持つエネルギーは、時速約84kmで投げられた野球ボールの運動エネルギーとほぼ同じです。一方でアマテラス粒子は野球ボールと比べるとずっと軽く、アマテラス粒子と野球ボールの重さの比率は、野球ボールと地球の重さの比率とほぼ同じです(Credit: 彩恵りり)】

アマテラス粒子のエネルギーは2垓4400京電子ボルトと推定されており、これは時速約84kmで投げられた野球ボールに等しい運動エネルギーです。このように書くと大したことはないという印象を受けるかもしれませんが、問題はアマテラス粒子が野球ボールより極めて軽いという点です。

アマテラス粒子は1個の陽子(水素原子核)でできている可能性が高いと推定されていますが (※3) 、陽子は野球ボールの1兆分の1の1兆分の1よりもさらに数十分の1も軽い物体です。陽子と野球ボールの重さを比較するのは、野球ボールと地球の重さを比較するのと同じスケールであるため、アマテラス粒子が野球ボールに匹敵する運動エネルギーを持つという状況は、野球ボールが惑星を動かせるほどのエネルギーで投げられている状況と同じくらいのスケールと例えることができます。

※3…観測されている宇宙線の約90%は陽子であることが分かっています。エネルギーの高い宇宙線は陽子より重い原子核である割合が高いとする研究もありますが、オー・マイ・ゴッド粒子に触れた過去の資料でも陽子を前提にした議論が多いため、この記事ではアマテラス粒子を1個の陽子であると仮定しています。

【▲図5: 光速と様々な陽子の速度の比較。矢印のスケールは正しくないことに注意(Credit: 彩恵りり)】

速度も桁違いです。アマテラス粒子が陽子である場合、地球に衝突するまでは光の速さの99.99999999999999999999926%の速度で宇宙を進んでいたと考えられます。現在の技術で実現可能な陽子の最高速度はLHC(大型ハドロン衝突型加速器)による光速の99.9999991%ですが、アマテラス粒子はこれよりもずっと速く、運動エネルギーは4000万倍も上です。もしも、光、アマテラス粒子、LHCで加速した陽子を同時かつ同じ方向に発射した場合、光とアマテラス粒子の間の距離が1cm開くまでに14万光年もの距離 (標準的な銀河を横断する距離) を移動しますが、その間にLHCで加速した陽子とは120億km以上 (太陽と冥王星の平均距離の2倍以上) もの距離差が生じます。

また、アマテラス粒子は光速に近づいたことによる時間の遅れを経験するため、周りより2600億倍も時間が遅く流れます。もしもアマテラス粒子と同じ速度で運動できる宇宙船に搭乗した場合、光で1万年かかる1万光年の距離を1.2秒で移動したように感じ、観測可能な宇宙の端から端まで130日で移動したように感じるでしょう。

アマテラス粒子はオー・マイ・ゴッド粒子に次ぐ、観測史上2番目に高エネルギーな宇宙線です。日本神話の最高神の名が付けられたのは、慣用句的とはいえ神(ゴッド)と付く前例があること、現地時間の明け方に検出されたこと、信号の発見者が日本人である大阪公立大学の藤井俊博氏であることが理由ですが、アマテラス粒子に匹敵するか、それを超える宇宙線が将来的に検出される可能性や期待の意味も込められています (※4) 。

※4…天照大神は、神々が住んでいたとされる地「高天原(たかまがはら)」を統べる最高位の神に位置づけられています。しかし、天照大神の親としてイザナギやイザナミ、そして他の神々が登場することからも、日本神話の最初の神というわけではありません。その意味では “上位” に空席がある形となります。

■アマテラス粒子の起源は大きな謎

【▲図6: 宇宙線が地球に衝突するまでの概念図。低エネルギーな宇宙線は磁場によって進路が複雑に曲げられ、飛来方向から起源を探るのは困難です。一方で高エネルギーな宇宙線は進路を曲げられずにまっすぐ進んできたと考えられるため、飛来方向に起源があると見なすことができます(Credit: 大阪公立大学, 京都大学 & Ryuunosuke Takeshige)】

アマテラス粒子の興味深い点は他にもあります。粒子検出器が観測した時間から、アマテラス粒子が宇宙のどこから飛んできたのかが推定できます。分析の結果、アマテラス粒子はヘルクレス座の方向から来たことが分かりましたが、その方向には天体の数が少ない「ローカル・ボイド(局所的空洞)」があります。この方向は意外な発見であると言えます。

宇宙線は電気を帯びた粒子でできているため、宇宙空間を移動中に銀河の磁場によって進路を曲げられます。このため、低エネルギーな宇宙線の飛来方向は、銀河磁場に沿った面的な分布を示し、特定の活動的な天体に関連付けることは難しくなります。しかしアマテラス粒子のようなエネルギーの高い宇宙線は、磁場の影響をほとんど受けずに直進すると考えられるため、飛来してきた方向がそのまま発生源である可能性が高いと考えられます。よって、エネルギーの高い宇宙線が飛来した方向は、そのまま宇宙線の発生源を指している可能性が高いと言えます。

しかし、アマテラス粒子が発生した場所はローカル・ボイドに位置するため、宇宙線の発生源となり得る活発な天体はおろか、天体の数そのものが少ない場所です。アマテラス粒子が観測された方向にある活発な天体としては、中心部の活動が活発な銀河である活動銀河核「PKS 1717+177」があるものの、周辺を含めて宇宙線の発生と関連付けられる天文現象は判明していません。

また、テレスコープアレイ実験中に観測された28回分の超高エネルギー宇宙線(100エクサ電子ボルト以上)の飛来方向はバラバラであり、アマテラス粒子と同じ方向から飛来したものは見つからず、それどころか大部分が活動的な天体と関連付けることができません。

【▲図7: 地球から見たアマテラス粒子の飛来方向を太線の黒丸で表した図。アマテラス粒子が陽子 (P) 、炭素原子核 (C) 、ケイ素原子核 (Si) 、鉄原子核 (Fe) でできていると仮定した場合に推定される実際の発生源の位置も示されています (2か所ずつあるのは異なる推定方法で計算したため) 。アマテラス粒子の飛来方向は天体の数が少ないローカル・ボイド (Local Void) に位置し、活動銀河核PKS 1717+177のすぐ近くにあります。そして粒子が重くなるほど、飛来方向と実際の発生源は大幅にずれていく傾向にあります(Credit: Telescope Array Collaboration)】

【▲図8: 地球から見たアマテラス粒子の飛来方向を太線の黒丸で表した図。アマテラス粒子の飛来方向は、テレスコープアレイ実験で観測された他の超高エネルギー宇宙線の飛来方向 (細線の黒丸) とは関連していません。そして超高エネルギー宇宙線のほとんどは活動銀河核 (ひし形) や星形成の盛んな天体 (星印) 、天の川銀河の中心部 (G.C.) 、宇宙線の観測数の多い場所 (TA hot spot) と関連づいているようには見えません。なお、南半分 (TA FoVと書かれた点線より下側) に観測記録がないのは、テレスコープアレイ実験の観測範囲外であるためです(Credit: Telescope Array Collaboration)】

このため、アマテラス粒子の発生源は大きな謎です。今のところ、アマテラス粒子について説明可能な説は以下の3つです。

1番目は、アマテラス粒子は銀河の磁場によって進路を大幅に曲げられたという説です。この説の場合、アマテラス粒子の飛来方向が発生源を反映している可能性は低くなります。また、磁場によって進路を曲げられ、それだけ遠回りをするアマテラス粒子と、磁場に関係なく直進する光とでは進む距離が異なるため、アマテラス粒子が地球に到達するはるか前に光が到達したかもしれません。その場合、超新星爆発のような一時的な天文現象と関連付けることが困難になります。よって、何もない方向からアマテラス粒子が来たことの説明になり得ます。

この説は、アマテラス粒子が陽子より重い原子核でできているほど説明しやすくなります。原子核が重いほど磁場の影響を受けて方向が曲げられやすいからです。しかし、今のところ陽子の可能性が高いとされるアマテラス粒子には、重い原子核であるという仮定はやや当てはまらない上に、重い原子核を仮定した場合に予測される発生源にも活動的な天体がないという問題があります。仮にアマテラス粒子が陽子の場合、進路はほとんど曲がらないため、大幅に進路を曲げるためには予想よりずっと強い銀河磁場を仮定しないといけません。これは他の観測結果と矛盾します。

2番目は、これまでに知られていない天文現象であるという説です。アマテラス粒子を発生させた天文現象が何であれ、電気を帯びた粒子をこれほどまでに加速する天文現象は相当激しいエネルギー現象であることが推測されます。しかし今のところ、アマテラス粒子の飛来方向に関連付けられる高エネルギーな天文現象は見つかっていません。このため、何らかの理由で観測に引っかからないか、もしくは宇宙線の発生源としての正確なメカニズムの理解が不十分な結果、発生源が謎となっている可能性が考えられます。

実際、これまでに宇宙線の発生源として挙げられている天文現象のいくつかは、アマテラス粒子を発生させるのに十分なエネルギーを生じないことが分かっています。従って、全く新しい天文現象であるか、知られている天文現象であってもメカニズムの理解が不十分である可能性は十分にあります。

3番目は、暗黒物質(ダークマター)が崩壊したことによって発生したという説です。宇宙の物質の約8割を占めるとされる正体不明の物質である暗黒物質ですが、特にその正体として有力視されているのは、非常に重い粒子である「冷たい暗黒物質(コールドダークマター)」です。冷たい暗黒物質は非常に重い粒子であるため、崩壊によって非常に高速な荷電粒子、即ち宇宙線が発生することは十分に考えられます。

超高エネルギー宇宙線が冷たい暗黒物質の崩壊で発生する場合、活発な天文現象とは無関係であるため、天体数の少ないローカル・ボイドで発生しても不思議ではなく、極端な進路変更のための過大な銀河磁場の仮定も不要となります。また、地球に近い位置にある冷たい暗黒物質の崩壊でアマテラス粒子が発生したならば、GZK限界より内側でも超高エネルギー宇宙線が発生する理由にもなります。暗黒物質は磁場や光に反応しないため、GZK限界の影響を受けず、地球の近くまでエネルギーを失わずに移動することができます。さらに、アマテラス粒子以外の超高エネルギー宇宙線の分布も説明が可能となります。

ただし、暗黒物質の正体は天文学の大きな謎の1つであり、暗黒物質の正体が冷たい暗黒物質であるとは確定していません。超高エネルギー宇宙線が冷たい暗黒物質の崩壊で発生したというのは推測であり、現段階でこの説を裏付ける証拠を挙げることは困難です。

この研究に参加しているユタ大学のJohn Belz氏は、アマテラス粒子の発生源について「時空構造の欠陥、または宇宙ひもの衝突で発生した可能性がある」と述べています(以下に全文を引用)。これは発生源が時空の欠陥や宇宙ひもであると真面目に予想しているのではなく、あまりにも説明が付かないために「クレイジーなアイデアをただ吐き出しているだけ」と、ジョークの文脈として言及したものです。それほどまでにアマテラス粒子の発生源は研究者を悩ませています。

“It could be defects in the structure of spacetime, colliding cosmic strings. I mean, I’m just spit-balling crazy ideas that people are coming up with because there’s not a conventional explanation”.

「それ(※アマテラス粒子)は時空構造の欠陥、または宇宙ひもの衝突で発生した可能性があります。つまり私は、従来の考えでの説明がつかないために、人々が思いついたクレイジーなアイデアをただ吐き出しているだけなのです」

■アマテラス粒子のような宇宙線の検出はこれから拡大する予定

【▲図9: TA×4実験に向けて追加で設置される粒子検出器をヘリコプターで輸送している様子(Credit: 大阪公立大学)】

アマテラス粒子の検出は、超高エネルギー宇宙線の起源についての謎を深めたと言えます。現状のテレスコープアレイ実験のデータでは、先述のいずれの説を肯定・否定することはできないため、超高エネルギー宇宙線についてより詳しく知るためには、さらなる観測が必須となります。

テレスコープアレイ実験は、500個の新しい粒子検出器を配置し、検出可能な面積を今の4倍の2900平方kmに拡大する「TA×4実験」を準備しています。実験の体制が整えば、これまでの4倍の感度で超高エネルギー宇宙線を捉えることができるようになるため、アマテラス粒子やオー・マイ・ゴッド粒子に匹敵、または超える宇宙線の観測例も増える可能性があります。また、個々の超高エネルギー宇宙線が陽子でできているのか、それとも重い原子核でできているのかを、よりはっきり解析することも可能になるでしょう。

超高エネルギー宇宙線の起源は、現代宇宙論にまつわる様々な謎に絡んでいるため、起源の解明の研究は宇宙の謎を解くための重要な手掛かりとなります。アマテラス粒子の観測の重要性は、信号の発見者の藤井俊博氏が詠んだ句によって端的に説明されています。

あまてらす まだ観ぬ宇宙の みちしるべ

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文/彩恵りり

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