「目標も見つけづらいけど」 最終戦を迎える金谷拓実の心持ち

練習日にインタビューを受けた金谷拓実(撮影/服部謙二郎)

◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前(28日)◇東京よみうりCC(東京)◇7023yd(パー70)

正直なところ、これまでほどの緊張感は持てないかもしれない。「先週で、終わってしまったので」。金谷拓実は賞金王レースが終わった最終戦を複雑な思いで迎える。

賞金王争いは前週「カシオワールドオープン」で決着し、中島啓太が頂点に立った。同大会を迎えた時点で、ランキング1位の中島とは約4033万円差がついていた。

今週の最終戦まで逆転の可能性を残すためには、中島より上位につけることが必須条件だった。前週は3日目を終えて首位に立ち、最終日も終盤まで追い上げたが、中島に2打足りずに終了。シーズンを通して追いかけたものが一つ区切りを迎え、中々気持ちの整理がつかないでいた。

「先週まで、やっぱりプレッシャーも感じていたし、自分に対して厳しくやっていた」と振り返る。毎週感じていたストレスやプレッシャーは、同時に試合で力を出すための原動力にもなっていた。

「目標も見つけづらいけど。最後まで、自分らしいプレーをすることは大事だと思う」と丁寧に言葉を紡いだ。

9月「フジサンケイクラシック」以来の今季3勝目も、諦めていない。賞金ランキングは現在2位でシーズンを終えて同3位までには来シーズンの欧州ツアーへの出場資格も付与される。

「状態も悪くはないと思う。優勝を目指してやることが、すごく大事だと思う」と、シーズン最後の試合に臨む。(東京都稲城市/谷口愛純)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン