コーラ、24年も値上げ検討 円安で原材料費高騰続く

取材に応じるコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスのカリン・ドラガン社長=14日、東京都港区

 コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングスが主力商品の「コカ・コーラ」などの希望小売価格について2024年も値上げを検討していることが28日、分かった。カリン・ドラガン社長(57)が共同通信のインタビューで明らかにした。円安が継続し、原材料の調達費が高止まりしているため。飲料市場でシェアの高い同社の値上げに競合他社が追随する動きが起きそうだ。

 ドラガン氏は、商品のパッケージ包装なども高騰しているとして「円安が大きな打撃だ」と述べた。

 原材料費の上昇で19年、27年ぶりに大型ペットボトル商品の希望小売価格を値上げしたが、店頭での価格転嫁は定着しなかった。海外と比べ「日本はインフレに慣れておらず、消費者に(値上げへの)抵抗があった」(ドラガン氏)という。コロナの流行もあり、19年12月期の連結決算から純損益が4年連続の赤字となった。

 ドラガン氏は「この2年で飲料業界はようやく値上げができるように変わった」と述べた。23年12月期の業績予想は純利益が15億円と、5年ぶりの黒字となる見通しだ。

© 一般社団法人共同通信社