消費拡大へ チヌの「舟飯」公開 玉野海保、切り身を竜田揚げに

巡視艇内でチヌの竜田揚げを食べる乗員

 ノリやカキの食害を引き起こすクロダイ(チヌ)の消費拡大に一役買おうと、玉野海上保安部(玉野市宇野)は28日、巡視艇たまなみ内でチヌを使った「舟飯」と呼ばれる乗員の食事を公開した。

 チヌの食材としての認知度を高め、漁獲量を増やすことで食害防止を目指す岡山県、県漁連と連携。県漁連が提供したチヌの切り身を、艇内で調理を担う主計士補・野村壮輝さん(23)が竜田揚げにした。

 きつね色にこんがり揚がったチヌの竜田揚げを乗員9人が実食。「臭みもなく、柔らかくておいしい」と好評だった。野村さんは「チヌは今まで扱っていなかったが、今後は献立に取り入れる」と話した。

 石飛博敏県水産課長は「県を代表する魚だが、食べたことのない人も多い。おいしさを知ってもらい、食害対策につなげたい」と話している。

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