「虐待を認識せず」と恵庭市 牧場勤務の障害者巡る訴訟

 勤務していた北海道恵庭市の牧場で、経営者から障害基礎年金を着服された上、市が虐待の疑いを把握しながら指導を怠ったとして、知的障害のある60代の男性3人が牧場側と市に計約9400万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、札幌地裁で開かれた。市は「虐待の事実を認識しておらず、隠蔽も放置もしていない」として請求棄却を求めた。

 市は牧場と原告3人の関係について、経営者は里親であり、雇用関係ではなく家事使用人に当たると主張した。

 牧場側は「事実について認められない部分がある」などとし、具体的な反論は今後示すとした。

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