「糖度がのらなくて中はパサつくような感じ」早生ミカンが“日焼け” 猛暑の深い爪痕…

11月28日の静岡県内は、各地で20度を超えるなど、暖かい一日となりました。本来なら冬本番を迎える時期ですが、2023年は夏の猛暑が深い爪痕を残していて、その影響に苦しむ農家もいます。

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浜松市北区初生町の農園です。ぎっしりと果肉が詰まった、おいしそうな早生ミカンは、ちょうど今が旬の時期ですが、生産者はある悩みを抱えています。

<ささ農園 佐々和弘さん>
「こちらのミカンです。ここが日焼けした部分ですね」

ミカンの皮に刻まれたのは、日焼けの被害です。夏の間、厳しい日差しが当たり続けたことで、表面がやけどをした状態になっています。

<ささ農園 佐々和弘さん>
「(この状態のものは)味も糖度がのらなくて中はパサつくような感じのミカンになってしまいます」

日焼け被害にあったミカンは出荷することができず、この農園でも廃棄処分が相次いだといいます。

2023年の6月から8月の平均気温は、静岡市で26.7℃、浜松市で26.5℃を記録。いずれも統計を取り始めて以降の最高を記録、つまり史上最も暑い夏だったといえます。猛暑の影響が長引いています。

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