高校生扶養控除、一律縮小を検討 税負担は児童手当の範囲内に

霞が関の官庁街(奥)

 高校生(16~18歳)がいる世帯の扶養控除の見直しについて、政府、与党が所得税で38万円、住民税で33万円としている控除の水準を所得に関係なく一律で引き下げて縮小する案を検討していることが28日、分かった。当初は来年12月からの児童手当の高校生への拡大に合わせて廃止も検討していたが、年収によっては税負担増が手当を上回るため縮小にとどめ、税負担を手当の範囲内に収めて差し引きの家計負担が生じないようにする。

 今後、与党の税制調査会で詳細を詰め、24年度税制改正大綱に盛り込む。与党内では控除の現状維持や、低中所得者の縮小幅を抑えることを求める声もあり、議論は曲折も予想される。

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