鹿児島県の塩田康一知事(58)は、2024年夏の次期知事選に2期目を目指して立候補する意向を固めた。関係者に伝えたことが28日分かった。12月1日の県議会定例会で自民の代表質問に答える形で正式表明する見通し。
塩田氏の任期は24年7月27日まで。11月27日の取材に「これから決める」と明言を避けていた。他に擁立の動きはみられないものの、今後活発化することが予想される。
塩田氏は鹿児島市出身で東京大学卒、1988年に通商産業省(現経済産業省)入り。大臣官房審議官や九州経産局長を経て前回知事選で初当選した。
過去最多の7人が立候補した前回は、政党などの支援を受けない草の根選挙を展開。22万2000票余りを得て、当時現職で現衆院議員の三反園訓氏(65)、元職の伊藤祐一郎氏(76)との事実上の三つどもえを制した。
マニフェスト(政策綱領)に「稼ぐ力の向上」を掲げて農業や観光、中小企業支援に取り組む一方、新型コロナウイルス対策が施策の大きな柱となった。2020年の予定だった鹿児島国体・全国障害者スポーツ大会は、23年10月に延期しての開催にこぎ着けた。
九州電力川内原発(薩摩川内市)の運転延長を巡っては「必要に応じて実施する」としていた県民投票の見送りを23年5月に表明。このほか、主な政策判断では西之表市馬毛島への自衛隊基地整備を容認する意向を22年11月に示した。