冬の全国大会特集(3) バスケットボール女子 明豊 勝者のメンタリティーで一戦必勝 【大分県】

8年ぶりに出場する全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に向けて、チームはポジティブな雰囲気に包まれている。県予選を勝ち抜いた明豊は、翌日から全国大会に向けて再出発した。末永瑠奈(2年)は「出場することで満足しているようでは痛い目にあう。気持ちを切り替え、これまでやってきたことを出し切らなければ、どんな結果になっても残るものはない」と、さらなる高みへ決意を語った。

先発メンバーは2年生中心だが、チームの屋台骨はやはり3年生だ。これまでチームをサポートしてきた3年生6人にとって、全国舞台への憧れは強い。キャプテンの坂本叶(3年)が先頭に立ってチームを引っ張り、学年関係なく何でも言い合える雰囲気をつくった。誰よりも早く朝練に来て、シュートを打ち続ける副キャプテンの安倍夏(同)は、チームの力になりたいと強い覚悟を持っている。

県予選で優勝を決めた瞬間、喜びを爆発させた

ウインターカップでは、同等もしくは格上との対戦となる。平均身長も上回る相手に苦戦が予想されるが、チーム全体に気負いはない。杉山真裕実監督は「これから先は、持っているものをいかに出せるかがポイント。それぞれの持ち味を出せるような戦い方を考えたい。ディフェンスは県予選で狙い通りのことができたので、もう少しパターンを増やしたい」と対戦相手を綿密に分析し、やるべきことを明確にして選手に落とし込む。

県内でも数少ない女性監督。きめ細かく選手の動きをチェックし、「顔色を見れば、その日に何があったかすぐに分かる」という。選手時代は実業団でプレーし、選手の思いは人一倍理解できる。監督が備えている勝者のメンタリティーや、「負けるはずがない」という自信は選手に伝わっている。指導に信頼を置いているからこそ、選手は勝てると信じ、全く迷いなくプレーしていることが分かる。今のチームは、選手と監督らスタッフとの結束も強い。

12月23日から開催されるウインターカップでは、一戦必勝で勝ち上がる。1回戦は同日午後2時、東京体育館で船橋(千葉)と対戦する。

ウインターカップは一戦必勝で戦う

(柚野真也)

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