全国青年漁業者交流会県大会 天洋丸(雲仙)が最優秀 期間限定雇用「一年漁師」を発表

一年漁師について発表する竹下社長(右)と檜森さん=長崎市五島町、県漁協会館

 長崎県内の漁業者が水産業の振興に向けた取り組みの成果を発表する全国青年漁業者交流会県大会が27日、長崎市内であり、雲仙市南串山町の巻き網漁業会社「天洋丸」の竹下千代太社長(59)と従業員の檜森友香子さん(24)が最優秀賞に選ばれた。
 県漁連と県漁協青壮年部連合会が毎年開き26回目。特別参加の県立長崎鶴洋高を含む県内4団体が出場し、長崎大教授らが審査した。
 天洋丸は期間限定で漁師を雇用する「一年漁師」をテーマに発表。コロナ禍で働き方を見直す人が増えた2021年、気軽に漁師として働けるように企画した。大学卒業後、今年4月から一年漁師になった檜森さんは漁師体験の案内や職場外での交流などに携わり、漁師に興味を持つ人を増やす活動をしてきた。
 竹下社長は「1年間の出会いや活動が人生の糧となる。受け入れ先も就業規則を見直すなど、固定概念に縛られない柔軟で多様な考えが広がった。賛同してくれる漁師が増えてほしい」と話した。
 優秀賞は、定置網漁業における6次産業化の取り組みについて発表した上五島地区漁業士会の深浦満也さん(50)。3人は来年3月の全国大会に出場する。

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