崎陽軒や霧笛楼、香港でも好評 海外進出へ神奈川の名品フェア、横浜銀が支援

買い物客でにぎわう「YOKOHAMA FOOD FAIR」=25日、イオンストアーズ香港コーンヒル店(横浜銀行提供)

 香港に県内の食品メーカー10社が結集し、物産展を開いている。新型コロナウイルス禍から経済が再開した商機を捉え、自社ブランドを売り込む。県産品のポテンシャルを見込んだ横浜銀行が仕掛け、将来的な海外進出を後押しする。

 ビジネスの中心地、中環(セントラル)から東方に約5キロ。イオンストアーズ香港のコーンヒル店に、崎陽軒(横浜市西区)やフレンチレストラン「霧笛楼」(同市中区)が屋号を掲げていた。おなじみの「シウマイ」や「横浜煉瓦」(チョコレート菓子)を求め、新し物好きでにぎわう。

 今月23日から12月3日まで開かれている「YOKOHAMA FOOD FAIR」だ。このほか、岩井の胡麻油(同市神奈川区)、美濃屋あられ製造本舗(同市中区)、吉川醸造(伊勢原市)といった県内8社の主力商品が並んだ。

 日本から近距離で、親日的な香港。海外進出の入り口として「適地」と、横浜銀行は見込んだ。駐在員事務所を構え、現地の営業網も強みだ。陸続きの中国進出も見据える。

 全国商工会連合会の補助事業で、BtoC(消費者向け)として初めての試みという。神奈川産業振興センター(KIP)大連事務所(中国遼寧省)や、香港進出の支援に実績がある東急グループも協力する。

 県内で周知の商品とはいえ、現地で知名度はほぼない。横浜銀行国際営業部の山東知誠さんは「香港市場にマッチした商品ばかり。プロモーション次第で販路拡大を見込める」とにらむ。

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