昨シーズンのCLアウェーチケット、平均最高値はスコットランドの2強に

写真:セルティックはレンジャーズと共に昨季CLアウェーチケットの平均価格が最も高かった

サッカーファンのネットワーク団体であるフットボール・サポーターズ・ヨーロッパ(FSE)が2022-23シーズンのヨーロッパカップ戦のアウェー用チケットの価格を調査し、その結果を紹介している。

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では、アウェーサポーター向けチケットの上限価格は70ユーロ(約1万1380円)に設定されている。これは2018-19シーズンのCLにおいて、一部のクラブがアウェーサポーターに最大119ユーロ(約1万9350円)を請求していたことを受け、UEFAが導入したものである。

FSEの調査によると、アウェー向けチケットの平均価格は47ユーロ(約7640円)。旅費や宿泊費、その他の経費と合わせると、サポーターにとってはかなりの経済的打撃となっている。

そして昨シーズンのCLに参加した32クラブのうち12クラブが少なくとも1回はアウェーチケットの値段を上限価格となる70ユーロに設定し、そのうち11試合はグループステージの試合だった。

アウェー用チケットの平均価格が最も高かったのはスコットランドの2強であるセルティックとレンジャーズ。いずれも平均価格は70ユーロ。両クラブともグループステージの3試合のみ戦ったが、すべての試合で上限の70ユーロに設定したことになる。

平均価格を下回ったのはポルトガル、オーストリア、ドイツ、クロアチアの4カ国のみ。特筆すべきはドイツで、アウェー用チケットの平均価格は27.57ユーロ(約4460円)と5大リーグの中では特に低い。一部のチケットは15ユーロ(約2440円)で販売されたが、これはドイツでは立ち見席が許されていることが影響しているという。

また、UEFAヨーロッパリーグ(EL)は上限価格45ユーロ(約7300円)、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)は上限価格35ユーロ(約5680円)に設定されており、ELの平均価格は29ユーロ(約4710円)、ECLの平均価格は20ユーロ(約3250円)だったという。なお、ECLの上限価格は今シーズンから25ユーロ(約4060)に下方修正されている。

これらの調査結果を受け、FSEのローナン・エヴァイン事務局長は次のように見解を述べている。

「クラブにはアウェーに遠征するファンの忠誠心に報いる責任があり、手頃な価格設定を促進する責任があるというのがFSEの確固たる立場だ。我々は今シーズンもアウェー用チケットの価格を注意深く監視し、UEFAや関係者とともに、このメッセージを推進し続けるつもりだ」

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