エンゼルス ロン・ワシントン新監督を支えるコーチ陣が続々と決定

今季73勝89敗でア・リーグ西地区の4位に終わったエンゼルスは、シーズン終了後にフィル・ネビン監督の来季オプションを行使せず、解任を決定。2007~14年にレンジャーズの監督を務め、2010~11年に2年連続リーグ優勝を成し遂げた実績のある71歳のロン・ワシントンを新監督に迎えた。大谷翔平を失って迎える可能性のある来季だが、ペリー・ミナシアンGMによると、チーム再建に乗り出すことは考えておらず、ワシントン新監督のもとでも引き続き2014年以来のポストシーズン進出を目指して戦っていく方針だという。

ワシントン新監督は内野守備指導の名手として、球界で非常に高く評価されている人物であり、レンジャーズの監督を退いたあとも長くコーチを務めてきたため、付き合いのある選手も非常に多い。そのため、ミナシアンGMは「ワシントンが新監督に就任したことが今オフの選手補強に好影響を与える可能性がある」と考えているようだ。また、ワシントン新監督を支えるコーチングスタッフの顔ぶれも続々と決定している。

まず、内野守備コーチにライアン・ゴインズ、三塁ベースコーチにはエリック・ヤングSr.の就任が内定。35歳のゴインズはメジャー8年間で通算555試合に出場した内野手で、今季はロイヤルズとマイナー契約を結んでいたものの、マイナーも含めて1試合もプレーせず、10月に現役引退を表明したばかりである。56歳のヤングSr.はメジャー通算465盗塁の実績を誇り、引退後はダイヤモンドバックス、ロッキーズ、ブレーブスでコーチを歴任。今季までブレーブスで一塁ベースコーチを務めていた(三塁ベースコーチがワシントン)。

続いて、一塁ベースコーチにはボー・ボーターの就任が内定。51歳のポーターはメジャーで3年間のプレー経験があり、2013~14年にはチーム再建真っ只中のアストロズで監督を務めたこともある。メジャーのコーチを務めたのは2015~16年のブレーブス時代(ワシントンの前任の三塁ベースコーチ)が最後で、8年ぶりの現場復帰となる。

また、打撃コーチにはジョニー・ワシントン、捕手コーチにはジェリー・ナーロンの就任が内定した。39歳のワシントンは現役時代、メジャーでのプレー経験はなく、主にレンジャーズのマイナーでプレー。引退後、パドレス、韓国プロ野球のハンファ・イーグルス、カブスでコーチを歴任し、2022年から今季までカブスで打撃コーチ補佐を務めていた(ロン・ワシントンとジョニー・ワシントンに血縁関係はない)。67歳のナーロンは8年間のメジャー経験があり、2001~02年にレンジャーズ、2005~07年にレッズの監督を務めた人物。今季はマイナーの捕手コーディネーターとしてエンゼルスに在籍していたが、来季からメジャーのコーチに就任することになった。

さらに、投手コーチには37歳のバリー・エンライトの就任が決定。メジャー4年間で通算7勝を記録したエンライトは過去2シーズン、ダイヤモンドバックスで名投手コーチのブレント・ストロムのもとで投手コーチ補佐を務めていた。名投手コーチから学んだことをエンゼルス投手陣に還元する役割が期待される。

ほかには、ティム・レイカーがオフェンシブ・コーディネーターに就任することも明らかになっている。54歳のレイカーは現役時代、捕手としてメジャーで11年間プレー。直近では2019~21年にマリナーズで打撃コーチを務め、ドジャースのマイナーで打撃コーディネーターを務めた経験もある。

そして、日本時間11月29日にはメジャー通算357登板の実績を持つスティーブ・カーセイがブルペンコーチに就任する予定であることが明らかになった。51歳のカーセイは2019~21年にブリュワーズでブルペンコーチを務めていたが、家族を優先するために辞任。それ以来3年ぶりの現場復帰となる。

主要なポジションで空席となっているのは、ワシントン新監督の右腕となるベンチコーチ。ここの人選が決まり次第、ワシントン政権のコーチングスタッフが正式に発表されることになりそうだ。

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