【今夏の高温・渇水は一種の災害】新潟県の花角英世知事が32億円の補正予算編成を発表、農林水産物への影響緩和や持続可能な農業経営を支援

新潟県の花角英世知事

新潟県の花角英世知事は11月29日、新潟県庁において定例記者会見を行い、令和5年度12月補正予算を発表した。

補正予算は、今夏の高温・渇水による農林水産物への影響緩和に向けた取り組みや、今後も想定される気象変動リスクに対応した持続可能な農業経営などの実現につながる取り組みの支援を中心に編成した。補正予算額は総額32億6,200万円。

令和5年度12月補正予算の主な事業としては、高温・渇水に強い作付体系転換支援事業に1億500万円を計上する。コシヒカリからの品種転換による新潟米の安定生産や、高温・渇水の影響が少ない作物の生産拡大によるリスク分散を図る農業者を支援する。

そのほか、高温・渇水対応精算条件整備支援(機械・施設整備)として、4,995万2,000円を計上。次期作に向け、高温・渇水による農林水産物の収量・品質低下などの影響を緩和するため、農林水産業者が行う機械・施設などの導入を緊急的に支援する。

今回の補正予算編成について、花角知事は、「この夏の異常な高温、渇水は一種の災害だった。災害復旧に相当する影響を受けた方への支援と、今後持続可能な農業経営を実現するための防災対策に必要な経費を計上している」と説明した。

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