「頑張って走ればテレビで見てくれる」ハンデ乗り越え“おじいちゃんの靴”で伝える感謝の走り=富士市チーム【しずおか市町対抗駅伝注目チーム・選手(3)】

2023年は4年ぶりに沿道での声援が解禁される第24回しずおか市町対抗駅伝。注目選手や選手たちの駅伝への思いを紹介する今回は、富士市の小学生ランナー。ハンデを抱えながらも代表の座をつかみ取った男の子は、祖父に感謝の思いを込めて走ります。

【写真を見る】「頑張って走ればテレビで見てくれる」ハンデ乗り越え“おじいちゃんの靴”で伝える感謝の走り=富士市チーム【しずおか市町対抗駅伝注目チーム・選手(3)】

毎年、10位以内の入賞争いに食い込む富士市。
取材した11月19日、ちょうどメンバー発表が行われました。

<福良勝己監督>
「9区、石原理羽くん」

初めての代表入りでメンバーに選ばれた石原理羽選手。

<石原理羽選手(小6)>
「視界は、そうですね。前から横までは、この辺までは見えますね」

産まれつきの白内障で、上下左右の視界に少しハンデがあります。

<母親 厚実さん>
「電柱にはぶつかるし、飛び出てるものとか看板とか見えないので全部ぶつかる。しょっちゅう転んでましたよ、始めの頃。いまも、ですけどね。それでも頑張って(陸上を)やると言ったので、これがたぶん普通なんです理羽にとって」

<石原理羽選手(小6)>
「まず転ぶというのが普通というか、自分にとって当たり前だから、足が動くんだったらやればいいし、困ったりすることはあるんですけど、みんながわかってくれるので、そこは助かります」

仲間にも支えられ、見事に初のメンバー入りを果たしました。

<石原理羽選手(小6)>
Q.一番、理羽くんのことを応援してくれる人は?
「おじいちゃんだと思います。おじいちゃんは、いま入院してしまって本人には会えないんですけど、頑張って走ればテレビで見てくれると思うので頑張って走りたいと思います」

おじいちゃんのことが大好きな理羽くん。

<祖母 深澤スエ子さん>
「じぃじ100歳まで頑張れと言って描いたんですよ」
Q.これを見せてもらった時は嬉しそうでした?
「見せたことのないような笑顔でした。宝でしょうね」

さらにこんなエピソードも

<石原理羽選手(小6)>
「代表選手に入って、絶対に走るからとお願いして新しい靴を買ってもらいました」
Q.それを履いて走る時は、おじいさんのことを思い出しますか?
「いつも思い出しますね、これを履く時は」

大好きなおじいちゃんのため、自分のベストの走りを見せることで感謝の想いを伝えます。

© 静岡放送株式会社