【女性編】「離婚後のひとり暮らし」で実感した「自由と寂しさ」のリアル#2 「ずっとつきまとう問題」

子どもがいない状態で離婚した場合、その後はひとり暮らしで生活していく人もいます。

それまで配偶者とふたりだった暮らしからひとりになったとき、想像していた自由と同時に思いがけない寂しさを覚えることも。

離婚したからこそ見えてきた「自分の姿」とは、どんなものだったのでしょうか。

「離婚後のひとり暮らし」を送る女性たちに話を聞いてみました。

「10年一緒にいた元夫とは、義実家が原因で離婚しました。

病気で入院した義父の介護を元夫に押し付けられ、『自分の家族ならまずあなたが世話をするのが筋では』と言ったら怒った元夫がそれを義母に話し、『私たちが死んでも財産は絶対に譲らない』と言い出して、面倒くさくなったので私から離婚を切り出したのが流れです。

子どもがいなかったのが幸いして、私が家を出て別居してから離婚までは早かったですね。

私は仕事が好きでなかなか子どもを産む気になれず、年収も夫より高かったけれど『会社を休んででも義実家に尽くすのが妻』と言い切る元夫とは最後までわかり合えませんでした。

弁護士に代理人をお願いしたため財産分与なども向こうの言いなりにならずに済みましたが、自分で決めたものの精神的にかなり疲れ、離婚届を提出した後は有給を使って休みました。

義実家や元夫と住んでいた家よりだいぶ離れたところに引っ越したため、気配を感じることなく今は伸び伸びとひとり暮らしを楽しんでいます。

仲のいい女友達は離婚の成立を一緒に祝ってくれて、既婚でお子さんのいる友人たちも離婚前と変わらず仲良くしてくれるのは、本当にありがたいなと思います。

ただ、生活で不便なのは男手がないこと。

それまで家のことはほとんど元夫がしてくれて、家具の組み立てやカーペットの交換など初めての私は四苦八苦。

不燃物をまとめて持っていくのも大変で、古い本棚を解体したいけれどひとりではどうにも手に余るので困りました。

友人にお願いすることも考えるけれど、みんな家族や恋人がいるし、私ひとりのために時間を割かせることを考えたら申し訳なさが先にくるのですよね。

ひとり暮らしは快適な反面、乗り越えられない不便さがあると実感します。

結局、家事代行サービスを利用して本棚は処分しましたが、お金があるからこそできることで、これから年を取って体力が落ちていくのを考えたら本当に仕事だけはがんばろうと思います」(37歳/保険)

女性のひとり暮らしで困るのが、体力が必要な場面。

自力では難しいからと気軽に周囲を頼るのもはばかられるし、不便さをどう乗り越えるかはずっとつきまとう問題です。

今は家事代行サービスなどもあるので助かりますが、お金のかかることならやはり収入や貯蓄について意識するのが欠かせません。

快適に暮らしたいからこそ、不便さの上手な解消を常に考えたいですね。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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