乙女小への新しい通学路としても期待 小山の乙女大橋、架け替え工事に向け着工式

架け替え工事が始まる乙女大橋

 【小山】乙女地区の思川に架かる県道藤岡乙女線の乙女大橋の架け替え工事開始に先立ち29日、現地で着工式が行われた。行政や地元自治会、施工業者などの関係者約50人が工事の安全を祈願した。

 乙女大橋は1955年の架設から70年近くが経過し老朽化が進んでいることに加え、幅員が6.1メートルと狭く大型車のすれ違いが困難など不便を来しており、地元からも長年架け替えの要望が上がっていた。

 現在の橋の下流に新たな橋を建設する。新たな橋は幅員13メートルで、車道部分はセンターラインのある片側1車線道路となる。1.5メートルの路肩と、上流側に2.5メートルの歩道も設ける。橋の長さは370メートルで、取り付け道路部分などを加えた設計区間は約1.3キロとなる。

 新たな橋の利用開始は2028年度を予定し、その後、30年度までに現在の橋を取り壊す。事業費は約45億円を見込む。

 式典で坂井康一(さかいこういち)県県土整備部長は「安全で快適な生活に資するとともに、地域経済の振興発展にも大きく寄与すると考える」とあいさつ。浅野正富(あさのまさとみ)市長は「安全安心な交通の確保や、網戸(あじと)小が統合される乙女小への新しい通学路としての活用を期待する」と述べた。

架け替え工事が始まる乙女大橋
工事の安全を祈願する鍬入れ式
架け替え工事が始まる乙女大橋

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