公園の遊具改修を加速 黒部市がふるさと納税、寄付金活用 オランダ製風車も着手

改修されるオランダ製風車=黒部市総合公園

 黒部市は、ふるさと納税の寄付金を活用し、公園や保育所の遊具などの改修を加速させる。公園遊具が使用禁止のままになっているなどの市民の声を受けて今年度、市施策に共感を得るプロジェクト(課題解決)型納税を導入、公園遊具等整備への寄付は1千万円を超え、これを初活用する。12月補正予算案に市総合公園と保育所の遊具等改修費を計上した。

 武隈義一市長が29日の会見で説明した。市はプロジェクト型ふるさと納税で▽子どもが安全安心に遊べる公園遊具等整備▽アクアフェアリーズ本拠地環境整備▽子どもを守る安全安心な通学路整備―の3種を用意、遊具整備への寄付が最も多く、10月末までに1400万円寄せられた。

 12月補正予算案には市総合公園用に830万円、保育所用に217万円を計上した。総合公園用には大相撲黒部場所実行委員会から寄付された剰余金も活用し、計1080万円を充てる。公園のオランダ製風車や大型アスレチック遊具、ベンチなどを改修する。風車はオランダの旧スネーク市との姉妹都市関係から2分の1モデルを設置、老朽化が進んでいる。

 武隈市長は「多くの応援の気持ちに感謝している」と述べ、改修後、寄付者に成果が分かるようホームページなどで対応結果の情報を発信していくとした。

  ●一般会計補正予算案6億3823万円

 今年度一般会計12月補正予算案は6億3823万円(累計231億7090万円)となる。人事院勧告に準じた人件費追加が中心となる。関西電力から譲渡予定の黒部宇奈月キャニオンルート上部軌道専用車両を宇奈月公園前広場に移設するため、土台を整備する工事費730万を計上した。

 条例関係では、地域経済けん引事業促進の固定資産税課税免除条例を制定する。道の駅KOKOくろべ条例を一部改正し、テナントが民間ノウハウをより生かせるよう現行の使用料制から、料金を指定管理者収入にできる利用料金制に変更する。

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