魚津の野鳥「高病原性」 鳥インフル、県内で今季初

 富山県は29日、魚津市上口で見つかり、A型鳥インフルエンザの陽性反応が出た野鳥のヒドリガモ1羽の死骸について、国による検査の結果、致死率が高い高病原性と確認されたと発表した。県内で野鳥から高病原性鳥インフルエンザが確認されたのは今季初となる。県は同日、富山市の県防災危機管理センターで危機管理連絡課長会議を開き、対応を確認した。

 担当者が県内全23養鶏場で異常は起きていないと報告した。環境省は発見地点の半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定し、県は12月19日まで重点区域を中心とした渡り鳥の飛来地13カ所で監視調査を行う。

 県によると、21日に住民がヒドリガモの死骸を見つけて通報し、県職員が回収した。東部家畜保健衛生所の簡易検査では陰性だったが、27日に行われた国立環境研究所の検査で陽性だと分かった。21日以降、このヒドリガモ以外で検査対象となる野鳥は見つかっていない。

 県自然保護課の上田英久課長は、鳥インフルエンザウイルスは野鳥の観察など一般的な接し方では人間に感染しないと考えられているとし「野鳥の死骸を見つけたら触らずに県や市町村に通報してほしい」と呼び掛けた。

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