シーク教徒殺害計画で起訴 インド政府関与、米報道

 【ニューヨーク共同】AP通信は29日、インド政府職員と協力してシーク教徒独立運動指導者をニューヨークで殺害する計画に関与していたとして、殺人を委託した罪などでインド人の容疑者が起訴されたと報じた。インド政府職員の指示で容疑者が雇った「ヒットマン」が麻薬取締局(DEA)の潜伏捜査員だったため、計画が露見し阻止されたという。

 起訴されたのはニクヒル・グプタ容疑者(52)。ニューヨークに住む独立運動指導者グルパトワント・シン・パヌン氏の殺害を多額の報酬で請け負い、「ヒットマン」に実行を委託したとされる。インド政府はパヌン氏をテロリストとみなしている。

 シーク教徒の男性は頭にターバンを巻くことで知られ、世界に2千万人以上の信徒がいるとされるがインドでは少数派。

 殺害計画を巡っては、バイデン大統領が9月にインドを訪問した際、モディ首相との首脳会談で議題となったほか、国務省や中央情報局(CIA)もインドに捜査協力や再発防止を求めた。

 カナダで6月、独立運動に関わったシーク教徒が殺害され、トルドー首相がインド政府関与の可能性を指摘し、両国関係が悪化した。

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