前教育長が町議殴る 再任不同意巡り 茨城・阿見町 暴行罪で在宅起訴 水戸地検

阿見町役場=同町中央1丁目

茨城県阿見町教委の前教育長(74)が町議の男性(73)を殴るなどしたとして、水戸地検土浦支部が暴行の罪で前教育長を水戸地裁土浦支部に在宅起訴したことが29日、分かった。起訴は10月31日付。

起訴状などによると、前教育長は2月3日午後0時50分ごろ、牛久市内の駐車場で、車に乗り込もうとする町議に対し、運転席ドアを押して車との間に体を挟んだり、腹を殴ったりしたとされる。

町などによると、前教育長は2018年10月から3年間務めたが、21年9月と12月の町議会定例会に提出された再任案がいずれも不同意とされた。

前教育長は、取材に「町議がかつて不同意の理由で誤った説明をしたので、理由を聞こうとした」と話した。暴行の事実は認め、「逃げようとしたので抑えた。殴ったが、けがするほどの強さではない。裁判で真意を訴えたい」と語った。

町議は、教育長人事の議案を不同意としたことで「(前教育長から)『否決しやがって』などといちゃもんを付けられた」と説明。「暴力を振るうなど教育委員会のトップとしてあり得ない。厳重に処罰してほしい」と語った。

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