日米連戦の時差ボケも問題なし 吉田優利「なにも考えないのが一番」

吉田優利は23歳で米ツアーの最終予選会に初挑戦(撮影/桂川洋一)

◇米国女子◇Qシリーズ 事前(29日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(パー72)、フォールズコース(パー71)

宮崎で行われた国内女子ツアーのシーズン最終戦を終えた吉田優利は、すぐさま渡米の準備に取りかかった。米国南部アラバマ州入り後、最終予選会で使用される2コースを開幕2日前から連日チェック。太平洋をまたぐ連戦にも「今のところ問題なく過ごせています」と時差ボケも感じないという。

ゆっくり休む時間がない強行スケジュールは、最終予選会を迎える心境とマッチしているかもしれない。来季を占うゲームを前に「あまり、なにも感じていない。『ただ、ゴルフをするだけ』というくらいにしています」と、ナーバスになる瞬間すら自分に与えない。

国内ツアーのシーズン最終戦を終えて米国へ(撮影/桂川洋一)

国内ツアー通算3勝。扉の向こうに別のステージがあるのを知っていても、「なにも考えないのが一番良いと思う。気負い過ぎても良くない、楽観視しても良くない。普通にゴルフをしたいと思います」とフラットな気持ちを長続きさせるつもりでいる。

やれることは整えてきた。今回起用したキャディのジョン・ベネット氏と女性マネジャーはいずれも渋野日向子の相棒でもある。米ツアーを知るスタッフの協力を得て、コース、スイングを確認。フェアウェイからグリーンまで強い傾斜がひろがる2コースは、日本の多くでは見られない強いバミューダ芝も特徴的だ。

キャディにジョン・ベネット氏を起用した(撮影/桂川洋一)

メインのクロッシングコースでは過去に米女子ツアー、男子下部ツアーを開催した実績がある。週末にかけて雨予報が出ており、早朝の10℃前後の冷え込みも気になる。「下はぬかるんでいるし、芝はかなり沈むタイプなので、ホントに運(で結果が左右されること)もあるかなと思います」と変化するコンディションを真正面から受け止める。

目指すLPGAは「自分がどこまで通用するかわからないですけど、プロゴルファーになって来てみたいツアー」だという。「ずっとアメリカに行きたいと学生の頃から思っていた。『いつになるのか』というのはあったんですけど、ベストなタイミングで来られたんじゃないかなと思います」と挑戦が楽しみ。

ライによって結果が大きく左右されそう(撮影/桂川洋一)

出場104人のうち45位タイまでにメンバーシップ、20位タイまでに優先的な出場資格が与えられる6日間競技。「普段そういう(優勝が目標ではない)ゴルフをしない。毎日、“様子見”になってしまう。みんながどれくらいのスコアで回ってくるかも分からない。6日間、調整という感じだと思う」と神経を研ぎ澄ませながらプレーする。(アラバマ州モービル/桂川洋一)

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