日本大学 理事長減給、学長・副学長の辞任発表

 日本大学は29日、臨時の理事会を開き、アメリカンフットボール部員の薬物事件での一連の対応の責任を取るとして、林真理子理事長を減給50%6か月の処分としたほか、酒井健夫学長は今年度末を持って辞任、澤田康広副学長は12月31日付けで辞任すると発表した。

 酒井学長の後任については「日本大学学長選出規則」に従って、学長不在期間が生じないよう年度内に選出する予定。澤田副学長の後任については速やかに検討するとしている。

 日大は「本学は元役員等の一連の不祥事から体制を一新し、信頼回復に向けた途上で、再び管理運営に関わる問題を引き起こしたことを真摯に受け止め、今後、不退転の覚悟で大学運営の健全化をはかり、社会からの信頼回復と教育機関としての使命を果たすべく努力して参ります」としている。

 アメフト部を巡っては競技スポーツ運営委員会が28日に同部の廃部を決定した。ことし8月に部員が覚せい剤取締法違反・大麻取締法違反の疑いで警視庁に逮捕されたのをはじめ、これまでに3人が薬物で逮捕されている。

 大学は27日に『日本大学違法薬物追放宣言』に従って、全学挙げて違法薬物の追放に取り組んでいくと共に、学生の健全な学修環境の構築と文化、スポーツ活動の一層の推進を図っていくと決意を示していた。一方、大学のガバナンスのなさが問われていた。(編集担当:森高龍二)

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