小泉進次郎氏、国会内スマホ解禁訴え「国会に風穴開けていきたい」 「河野氏の確信犯」の声も

河野太郎デジタル相(60)が27日の参院予算委員会での答弁中にスマホを取り出し検索し、末松信介委員長(67)から注意されたことを受け、自民党の小泉進次郎元環境相(42)ら超党派の議員6人が29日、国会内で会見。国会のデジタル改革を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)小委員会の設置を求める考えを明らかにした。

会見には小泉氏のほか、国民民主党の玉木雄一郎代表(54)、日本維新の会の遠藤敬国対委員長(55)、公明党の中野洋昌衆院議員(45)、立憲民主党の寺田学衆院議員(47)、無所属で衆院会派「有志の会」の福島伸享衆院議員(53)ら5党1会派の衆院議員が出席。衆院議員運営委員会(議運)理事の遠藤氏が、DX小委員会の設置を申し入れる。

国会改革を訴える小泉氏は、玉木氏が27日にX(旧ツイッター)で、河野氏の〝スマホ注意〟に「これをきっかけに、よく話し合ってルール変えたらいいと思う」と投稿したことに共鳴。28日に玉木氏らに連絡し、賛同を呼びかけた。「議運の中で、国会のデジタル化を推進する国会DX小委のようなものを立ち上げて、今回のスマホ使用を含めた様々な…政治の側が世の中にDX化を求めているにもかかわらず、国会は進んでいないという現状に風穴を開けていきたい」と語気を強めた。

玉木氏は「タブレットだとOKでスマホはダメだという差がわからない。末松委員長もルールなので注意したけれども、見直したらいいとおっしゃってましたので、しっかり議論して速やかにルールを見直していくべきだと思う」と、河野氏を注意した末松氏とのやりとりを明かした。

議運で、はっきりと思いは伝えたいとした遠藤氏は「DXについて思いを共有できる各党各会派のメンバーが集まりまして、風穴を開けていくと小泉代議士からもありましたけれど、全く世の中と反比例している状況」と、デジタル化が進まない国会の状況を憂いた。

小泉氏は「野党の皆さんの理解がないと進まない。玉木先生が河野大臣のスマホ答弁を批判するのではなくて、ルールを変えたらという発信をしてくださった。呼びかけに維新の議運のメンバーの遠藤先生が提案してくださる。この流れができたっていうのは最近なかった。主役のみなさんは野党です」と持ち上げた。

河野氏には「こういうメンバーでやります」と事後報告したところ、小泉氏の元へ「ありがとう。でも、反省してる」と電話があったという。福島氏は「わかってやってたら確信犯じゃないかなと。反省はしているそうですが、一石を投じたある意味非常に歴史的な答弁」としたが、寺田氏は「河野さんを持ち上げることは、今回の議題を進める上では障害になる。引き続き反省していただいて、結果をちゃんとしないといけない」と述べた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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