希望出生率「2」実現へ結婚支援 県議会開会で知事 20議案上程

11月定例岡山県議会で議案の提案理由を説明する伊原木知事

 11月定例岡山県議会は30日開会し、2023年度一般会計補正予算案など20議案を一括上程した。伊原木隆太知事は提案理由説明で、県民の希望出生率「2」の実現に向けて結婚支援に力を注ぐ考えを示し、「結婚、妊娠、出産、子育ての希望がかなう環境づくりに全力で取り組む」と決意を述べた。

 県内は合計特殊出生率が1.39(22年)にとどまり、県民意識調査から算出した希望出生率とのギャップが課題となっている。伊原木知事は15年に設置した県の「おかやま出会い・結婚サポートセンター」が関わった成婚数が今月に入って500組を超え、県政中期行動計画「生き活(い)きプラン」の目標を達成したと説明。「引き続きライフステージに応じた切れ目ない支援を行う」と語った。

 知事はまた、物価高騰を踏まえた国の23年度補正予算が29日に国会で成立したことを受け、今定例会に追加の補正予算案を提案する方針を表明。賃上げや企業の投資促進を含め、国の経済対策に呼応した事業を検討しており「県内経済や県民生活をしっかりと支える」と強調した。

 JR芸備線の利用低迷区間の存廃を話し合う国の「再構築協議会」についても言及。国の意見聴取に対して協議会が設置されれば参加する意向を示しており、「地域住民の生活を守ることを第一に考え、(沿線の)新見市と連携しながら適切に対応する」とした。

 定例会の会期は12月22日までの23日間。1~4日は休会し、5日に代表質問を行う。

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