「目立った傷はなかった」大井川鉄道の重大インシデント 車両の破損や部品紛失確認されず 運輸安全委の現場調査続く=静岡・大井川鉄道

静岡県島田市の大井川鉄道で11月28日、臨時列車が走行中に連結器が外れて緊急停車したトラブルで、国土交通省の運輸安全委員会は11月29日、大井川鉄道に鉄道事故調査官を派遣し現場調査を続けています。

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国交省・運輸安全委員会の鉄道事故調査官は、該当列車が停車している大井川鉄道の新金谷駅で、走行中に外れた連結器などを大井川鉄道の従業員から説明を受けながら確認し、動画などを撮影しました。

また、今回外れた連結器とは別の連結器を実際に手で動かすなどして、構造や作業手順などを確認したほか、該当列車の運転士や車両の連結作業に関わった従業員など、関係者へ当時の状況などの聞き取り調査を行いました。

29日夕方、運輸安全委員会の香川卓也鉄道事故調査官は報道陣の取材に応じ、「外れた連結部のロックの状態がどうだったのかを中心に見ていく。これから調査内容を分析して原因追及する」と述べ、29日の調査では該当列車について「(破損・紛失の)痕跡みたいなところは本日のところ確認できない。目立った傷はなかった」と話しました。

新金谷駅に停車中の該当の電気機関車と客車は調査のため「保全」の状態であるとし、運行再開の可否判断について香川調査官は「運輸安全委員会の中で相談して決める。数日以内に判断する」と話しました。

運輸安全委員会の鉄道事故調査官は30日、発生現場の家山駅周辺の線路の調査や引き続きの関係者への聞き取りなどを行う予定です。

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