おいしい新酒できました 本州最南端の蔵元で正月に向け初搾り

新酒の初搾りが始まった酒蔵で、タンクに入ったもろみをかき混ぜる関係者(和歌山県新宮市で)

 本州最南端の蔵元という和歌山県新宮市船町3丁目の尾﨑酒造(尾﨑征朗代表取締役)でこのほど、正月に向けた新酒の初搾りがあった。

 尾﨑酒造では10月下旬、杜氏(とうじ)の小林武司さん(49)ら4人が地元産の新米や酒蔵の井戸から湧く熊野川の伏流水を使って仕込みを開始。タンク内のもろみを長い棒を使ってかき混ぜるなどしながら丹精込めて造っており、20日から、もろみを搾り器に入れて酒と酒粕(さけかす)に分離する作業を始めた。

 酒蔵の軒先にはこの日、新酒ができたことを知らせるため、新しい「杉玉」がつるされた。小林さんは「今年は仕込み作業の際に気温が高くて温度管理に苦労したが、すっきりとした味わいのおいしいお酒ができた」と話していた。

 今回搾った酒は、正月に向けた年末限定商品「太平洋しぼりたて生原酒」として3千本(1.8リットル)を用意し、12月中旬から酒販店や同社で販売する予定。価格は税込み3300円。問い合わせは、尾﨑酒造(0735.22.2105)へ。

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