還付金詐欺急増で緊急警戒情報 県警、11月は前月2倍超ペース

岡山県警本部

 岡山県警は30日、県内の特殊詐欺被害について、年金などの返還をうたう還付金詐欺が急増しているとして「緊急警戒情報」を出した。11月に入って前月の2倍以上のペースで推移しているという。

 県警によると、11月の還付金詐欺認知件数は29日時点で12件(被害総額2030万円)と、5件だった10月(同1350万円)の2.4倍に増加。1~7件の1~9月と比べても大幅に増えている。

 12件のうち8件は、年金事務所職員らを名乗り「年金の払い戻しがある」とうそをつき、ATMを操作させて送金させる手口だった。具体例では11月下旬、県南部の60代女性が同様の電話を受け、約450万円をだまし取られたという。

 県警生活安全企画課は「ATMを操作して年金などが還付されることはない」とし、最初の接触が固定電話であることから、防犯機能付き電話の設置など対策を呼びかけている。

 特殊詐欺全体の県内認知状況は29日時点で167件(被害総額4億9100万円)。前年同期は141件(同2億8330万円)だった。

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