近年のスーパーマーケットには多種多様な惣菜が並んでおり、さらに調理技術の向上で「スーパーマーケットで買ってきたおかず」とは思えないほど美味しいものをいただけるようになりました。
そんな中で、今も昔もド定番惣菜として人気なのが「ポテトサラダ」です。家庭で作るとなれば、それなりに手間がかかりますが、スーパーマーケットであれば、数百円で美味しいものが買えます。
お酒のおつまみに、ご飯のおかずの一品にと、何かと重宝する「ポテトサラダ」を、『オオゼキ』、『東急ストア』、『オリンピック』、『サミット』、『西友』の「焼鳥」をそれぞれ食べ比べして、各商品の特徴に迫ります。
『オオゼキ』の「ポテトサラダ」はしっとり&じゃが以外の具材も豊富!
まずは『オオゼキ』の「ポテトサラダ」からいただきましょう。
『オオゼキ』の「ポテトサラダ」は「特大」という表記がなされている通りドカ盛りですが、その分価格は他ブランドの商品よりも約1.5倍ほど。しかし、肝心の量の記載はありません。
これが何グラムなのかはわかりませんが、大まかに目分量で「1.5倍くらいある」ということで、ここは目をつむりましょう。
じゃがいもの風味を最大限活かすべく味付けは薄めで、ホクホク感を強く感じる一方、全体的にはなめらかであり、比較的しっとりとしています。
それもそのはず、『オオゼキ』の「ポテトサラダ」はじゃがいも以外の、きゅうり、にんじんといった具材も比較的多めに入っていることから、もしかすると、他の具材の水分が全体に馴染んでいるのかもしれません。
いずれにしても、優しい風合いの美味しい「ポテトサラダ」には変わりがなく、この物量感と合わせて、大満足の一品ではありました。
『東急ストア』の「ポテトサラダ」はシャリホクの食感が楽しい一品
続いて『東急ストア』の「ポテトサラダ」をいただきましょう。
北海道産のじゃがいも「さやか」を使ったものとのことですが、なんと「麹」を使用して素材本来の旨みを引き出しているとのこと。
「ポテトサラダ」に麹とはあまり聞き慣れませんがどんな味わいなのでしょうか。
ボイル加減は柔らかめですが、しかし食感はシャリシャリ、ホクホクとしており、じゃがいも本来の風味を殺していません。
このバランスがなかなかに繊細で、「柔らかくお年寄りでも食べやすくする」「じゃがいも本来の食感も大切にする」という双方の条件を満たした「ポテトサラダ」のように感じました。
また、肝心の味わいも素晴らしく、「さやか」特有の豊かな味わいが口いっぱいに広がり、なかなか素晴らしいクオリティ。昨今惣菜の評価が高い『東急ストア』ならではの一品でした。
『オリンピック』の「ポテトサラダ」はあえての荒々しさで、食感を存分に楽しめる
続いては『オリンピック』の「ポテトサラダ」をいただきましょう。
あえてだと思いますが、じゃがいもの茹で方がバラバラで、部分部分で大きかったり小さかったりします。これは食感の違いを楽しませるための工夫だと思いますが、なかなか荒々しくて筆者的には◎。
じゃがいも以外の具材が多く見え隠れしている点もなかなか好印象です。
想像通り、じゃがいもだけでなくサブ的な野菜類の風味、食感を存分に楽しむことができ、「手作り感」があってなかなかの好印象。
酸味強めのパンチある味わいも素晴らしく、比較的ガッツリ「ポテトサラダ」を味わいたい向きにはピッタリの一品ではないかと思いました。
『サミット』の「ポテトサラダ」は優等生的な味わい
続いて『サミット』の「ポテトサラダ」をいただきます。
『サミット』の惣菜のクオリティはプロをも唸らせると評価が高いですが、特にシンプルな「ポテトサラダ」の場合、如実にその味わいが現れるように思い、期待が膨らみます。
使われているのは男爵いものようですが、他スーパーと比べてどんな味の違いがあるのでしょうか。
じゃがいもの質感の繊細さ、じゃがいも以外の具材とのバランス、そして素材を活かしつつも、十分な満足感を得られる味わい。
クセのない酸味と素材を引き出した味付けも素晴らしく、まさに「スーパー界の優等生」とも言うべき「ポテトサラダ」のように思いました。
シンプルで食べ慣れた料理がゆえに、『サミット』惣菜のポテンシャルの高さを改めて実感しました。
『西友』の「ポテトサラダ」はじゃがいもだけでなく、他の野菜の旨みもアップ!
そして、最後に『西友』の「ポテトサラダ」をいただきます。
商品名と見た目の通り、じゃがいもだけでなく他の野菜もごろごろ入っており、これで214円はなかなかのお値打ちに見えます。しかも、食べ比べをした時期は「20%増量」でした。
ギリギリのラインでコスパと味の良さを実現するのが『西友』なので、こちらもまた期待が膨らみます。
じゃがいもの風味を引き出しているのはもちろん、商品名の通り、他の野菜の風味もグッと引き上げており、全体的には豊かな味わいを表現しています。
また、程よい塩味とも相まって、今回の食べ比べの中では最もおかず感を感じる一品でもありました。
「ポテトサラダ」をサラダ・副菜として食べたい人は敬遠するかもしれませんが、「ポテトサラダ」をおかずとしたい人や、ガッツリ味わいたい人にはうってつけの一品。パンに挟んでいただくなんていうのもなかなか良さそうです。
やはり各社とも「ポテトサラダ」に強い個性を打ち出していた!
シンプルかつ多くの人が食べ慣れている「ポテトサラダ」なので、各社とも独特の個性を打ち出し、そして繊細に作っていることがよくわかりました。
各社のスーパー惣菜のクオリティや傾向を図る上でも、「ポテトサラダをまず食べるべし」とさえ思うほどで、なかなか意義深い食べ比べでもありました。
そんな中で、筆者の一押しはやはり『サミット』の「ポテトサラダ」。優等生的で、誰でも美味しくいただけるその味わいの素晴らしさに脱帽でした。
一方、『オリンピック』のあえての手作り感や、『西友』の「じゃがいも以外の野菜の風味も引き出した」挑戦作もなかなか面白く、この辺は好みによって選ぶと良いと思いました。
さて、ここまで読んでくださったあなたはどの「ポテトサラダ」が気になりましたでしょうか。ぜひ本記事を参考にあなた好みの「ポテトサラダ」を見つけてくださいね。
(うまいめし/ 松田 義人(deco))