【チャレンジC/全頭診断】「2.4.1.0」条件合致の古豪が本命◎候補 高配当狙いなら先行馬

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今週は阪神競馬場で、第74回チャレンジC(GIII、芝2000m)が行われる。開幕週の馬場コンディションでの施行ゆえ、高速決着が目立つレース。持ち時計が攻略に向けたヒントとなりそうだ。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬13頭の全頭診断を行う。

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■チャレンジカップ2023 出走予定馬全頭診断

・アドマイヤビルゴ

重賞では【0.0.0.6】と厚い壁に阻まれている現状。厳しい。

・イズジョーノキセキ

3勝クラス以上の馬券内は直線の長いコースに集中。テンにいけない脚質の同馬に開幕週の馬場は不向きだろう。

・ウインマイティー

阪神芝2000mは【2.1.0.0】連対率100%。近2走は惨敗続きも、重賞レベルでの良績に乏しい道悪だった点も影響した印象を受けた。この中間はウッド6F77秒8と、2022年以降では自身最速の時計をマーク。陣営の意気込みがうかがえるような追い切りを敢行しており、舞台替わりで軽視禁物だ。

・エヒト

昨年のこのレース3着馬。芝2000m重賞での馬券内はすべて1分57秒8と、高速馬場適性への高さが好走を生んでいるのだろう。夏競馬から使い詰めのローテーションは気がかりも、何らかの印は必要か。

・エピファニー

オープンクラス5戦目で待望の勝利を飾った前走。1分57秒2の勝ち時計は超ハイペースに引っ張られたものだと思うが、関西圏で結果を出したのはプラスと捉えられる。全5勝中4勝が上がり3F34秒台以上と上がりのかかる馬場適性が際立っている点はマイナスだが、絶好調のC.ルメール騎乗なら一定の評価はすべきか。

・ガイアフォース

今年に入り掲示板外なしと安定した成績。そのなかには安田記念4着、天皇賞・秋5着と強豪相手のパフォーマンスも含まれているのだから立派だ。コンスタントに間隔を詰めて臨むローテーションが初という見えない疲労はよぎるが、実績を考えると上位評価は必然か。

・テーオーシリウス

好走→凡走→好走のリズムが続く馬。順番通りなら今回は好走になるところだが、凡走の前走はユニコーンライオンやバビット、シルトホルンなど重賞好走歴のある逃げ・先行馬によるプレッシャーもあったのだろう。2走前の小倉記念は1000m通過58秒7のハイペース逃げで連対。開幕週の馬場なら侮れない。

・フェーングロッテン

金鯱賞2着、鳴尾記念など重賞で何度も馬券内がある馬。実績はここでも上位と言えそうだ。惨敗続きの近2走内容とテンにいけていない点は気がかりも、ラジオNIKKEI賞、金鯱賞、鳴尾記念など好走は開幕週の馬場コンディションに集中。好枠からすんなり先行できれば巻き返しの可能性は高い。

・フリームファクシ

未勝利から3連勝で重賞を制した馬。GIを使われた近2走は慣れない関東輸送の影響もあったのだろう。阪神芝2000mかつ冬開催のチャレンジCにおいて、前走GIから臨む3歳馬は【1.0.2.1】。当舞台での勝利実績がある点も含め、軽くは扱えない。

・べラジオオペラ

日本ダービー4着以来の実戦を迎える馬。当時は内枠の利があった印象も、3歳牡馬クラシックすべてで馬券内に入ったタスティエーラ、ソールオリエンスとタイム差なしの内容は秀逸と言えるものだ。5戦中3戦で上がり3F33秒台の脚を使っているように、瞬発力はお手の物。阪神芝2000mかつ冬開催のチャレンジCにおいて、前走GIから臨む3歳馬の成績【1.0.2.1】も追い風となる。

・ボッケリーニ

3走前はこの舞台の鳴尾記念を勝利。本格化を遂げた2022年以降はGII・GIIIで【2.4.1.0】馬券内率100%を誇り、安定感には目を見張るものがある。当距離の持ち時計が乏しい点は不安材料だが、実績を踏まえると極端に評価を下げることはできない。

・マテンロウレオ

春は大阪杯4着、天皇賞・春5着と強豪相手に善戦。それを思うとフタ桁着順が続く近2走内容には物足りなさを覚えてしまう。ただ、阪神芝の成績【2-1-0-1】が示すとおりの舞台巧者。前述の大阪杯も1分57秒台で走破しており、見限るには早計だ。

・リカンカブール

鮮やかな大外一気を決めた前走。1000m通過57秒6のハイペースが向いたとはいえ、当舞台で発揮した切れ味は本物だろう。とはいえ今回は開幕週の舞台かつ、隊列がすんなり決まってミドルペースが予想されるメンバー構成。重賞即通用は難しい注文と言えそうだ。

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UMAJIN.netより一部編集・転載(2023年11月30日 18:00公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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