【動画】「家族で生き残ったのはこの子だけ」──ガザ南部、医師からの声

パレスチナ・ガザ北部から多くの人びとが逃れてきている、南部の都市ハン・ユニス。ここで医療活動にあたっている国境なき医師団の医師が、現場の様子を伝える。

形成外科医 ハーフェズ・アブフッサからの報告

紛争が始まってから今まで、ノンストップで動いています。毎日24時間ずっとです。
とても難しい状況です。このような傷は見たことがないし、前の紛争とはレベルが違います。 重傷患者もいて、皆やけどを負っています 想像できますか?負傷者が1日に100人や200人、500人に上ることもあるのです。
事態はさらに深刻になっています。他の病院が稼働していないので、多くの患者さんががここに来ます。
私たちが診ている大部分は、女性と子どもです。何の罪もない幼い子どもが傷ついているのを見るのはつらいです。
手足を失い、大手術をした子がいました。家族の中で生き残ったのは彼だけでした。麻酔から覚めた時、「家族はどこ?」と……。とてもつらかったです ここで直面しているのは、物資や機材の不足です。患者数は以前は300人ほどでしたが、今は1000人を超えています。
多くの患者には家がありません。ガザの中を逃げまどっています。家が壊された人も多くいます。
彼らは飲み水を得ることができません。食べ物も電気も足りません。何も持たずに逃げた人もいます。
常に危険だと分かっていても、なすすべがないのです。

命を救う活動を、どうぞご支援ください。

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