レッズがニック・マルティネス獲得へ オプトアウトつきの2年契約

救援右腕エミリオ・パガンとの契約合意が報じられているレッズがさらなる投手補強に動いた。日本時間11月30日、米スポーツ専門チャンネル「ESPN」のジェフ・パッサン記者が報じたところによると、レッズはパドレスからFAとなっていた右腕ニック・マルティネスと2年2600万ドルの契約を結ぶことで合意に至ったという。1年目のシーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)できる条項が盛り込まれているようだ。移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」が予想していた2年2500万ドルとほぼ同条件での契約合意となった。

現在33歳のマルティネスは2014年からレンジャーズで4年間プレーしたあと、日本球界で4シーズン活躍。その後、毎年オプトアウトできる4年契約をパドレスと結んでメジャー復帰を果たし、2022年は47試合(うち10先発)に登板して106回1/3を投げ、4勝4敗8セーブ、8ホールド、防御率3.47、95奪三振を記録した。

オプトアウト権を行使してFAとなったあと、パドレスと3年契約を結び直し、今季は自己最多の63試合(うち9先発)に登板して110回1/3を投げ、6勝4敗1セーブ、15ホールド、防御率3.43、106奪三振を記録。チーム事情により、リリーフでの登板が大幅に増加したが、リリーフでの54試合で防御率4.12(67回2/3)だったのに対し、先発での9試合では防御率2.32(42回2/3)をマークした。

シーズン終了後、パドレスはペイロール削減の方針もあり、2年3200万ドルの球団オプションを破棄。マルティネスには2年1600万ドルで残留する選択肢もあったが、そのオプションを破棄してFAとなり、レッズとの2年2600万ドルの契約を勝ち取った。

レッズの先発陣は実績不足の若手で占められており、マルティネスには開幕ローテーション入りのチャンスが与えられるはずだ。ハンター・グリーン、アンドリュー・アボット、ニック・ロドロ、グラハム・アッシュクラフトの4人は故障さえなければ開幕ローテ入りが濃厚であり、ブランドン・ウィリアムソン、コナー・フィリップス、リオン・リチャードソンあたりがマルティネスにとって直接のライバルとなるだろう。

レッズとしては、マルティネスが開幕ローテ争いに敗れたとしてもリリーフで起用することができるため、リスクの少ない補強になったと言える。若手先発投手たちが揃って結果を残した場合、マルティネスは同じく新加入のパガンとともに、守護神アレクシス・ディアスにつなぐセットアッパーの役割を担うことになるかもしれない。

なお、「MLBトレード・ルーマーズ」は「マルティネスとの契約はレッズをトレード市場から排除するものではない」としており、レッズがタイラー・グラスノー(レイズ)やシェーン・ビーバー(ガーディアンズ)といったエース級の先発投手をトレードで獲得する可能性は残されているとみられる。

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