春画奥深さ伝える美術館 コレクターが開館、岐阜

「春画」を展示する岐阜浮世絵春画美術館を開館した、コレクターで館長の柴田正寛さん=11月、岐阜市

 性愛を肉筆や版画で描いた「春画」を展示する岐阜浮世絵春画美術館が11月、岐阜市に開館した。常設展示は全国でも珍しいという。春画は海外で芸術性が高く評価され、最近は国内でも注目されている。春画を約2千点集めたコレクターで館長の柴田正寛さん(73)は「日本に残る奥深い文化を知ってほしい」と話す。

 春画は平安時代から存在し、江戸時代に流行した。葛飾北斎や喜多川歌麿ら代表的な浮世絵師によって多くの作品が制作されたが、明治以降は近代化を図る中で規制が強まり、長らくタブー視されてきた。近年は国内でも企画展が開かれ、10月以降、春画を題材とした映画も相次いで公開されるなどひそかなブーム。

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