ヨーロッパリーグ(EL)グループB第5節、AEKアテネvsブライトンが30日にアテネ・オリンピックスタジアムで行われ、アウェイのブライトンが0-1で勝利した。なお、ブライトンのMF三笘薫は69分までプレーした。
不調アヤックス相手の連勝によってグループ2位に浮上したブライトン(勝ち点7)は、プレーオフ圏内確定を目指して3位のAEKアテネとのアウェイゲームに臨んだ。直近のノッティンガム・フォレスト戦でリーグ7試合ぶりの白星を得たデ・ゼルビのチームは先発4人を変更。負傷離脱のアンス・ファティとランプティがメンバー外となった一方、三笘やイゴールが復帰した。
AEKアテネの立ち上がりのハイプレスをいなしたブライトンがいきなり決定機を創出。開始2分、三笘のスルーパスに抜け出したファーガソンがボックス左から強引にシュートを狙うが、これは惜しくも相手DFのブロックに遭う。以降も三笘を起点に右サイドのアディングラの仕掛けなど良い形の攻撃を見せる。
ただ、時間の経過とともにホームチームも反撃姿勢を強め、サイドを起点に厚みのある攻撃でブライトンゴールを脅かしていく。そして、ボール保持率でもアウェイチームを上回ると、ボックス付近からピネダ、ツバーと再三の鋭いシュートで先制点に迫る。
一方、ブライトンは前半半ばを過ぎても相手の強度の高い守備に手を焼き、決定機はおろか効果的にボールを前進させられない。三笘とアディングラの両翼も序盤以降は良い形でボールを受けられず、局面を打開することができず。それでも、防戦一方を強いられた前半終盤のピンチでツバーの決定的なシュートが左ポストに救われるなど、ツキには恵まれたチームは何とかゴールレスで試合を折り返した。
後半も試合展開に大きな変化はなし。立ち上がりから攻勢を仕掛けるAEKアテネは、右サイド深くに侵攻したマンタロスからの折り返しをボックス中央のガチノビッチが右足ダイレクトで枠に飛ばすが、ここはGKフェルブルッヘンの好守に遭う。
立ち上がりのピンチを凌いだブライトンは直後にワンチャンスを活かし切る。55分、ボックス左で仕掛けたジョアン・ペドロがシマンスキのファウルを誘う。一度プレーは流されたが、オンフィールド・レビューの結果、PKが与えられる。これをキッカーのジョアン・ペドロが冷静に右隅へ蹴り込んだ。
苦しみながらもPKで先手を奪ったブライトンは、相手の自滅によって数的優位まで手にする。65分、すでに1枚カードをもらっていたガチノビッチが自身のトラップミスのリカバーを試みた際にフェルトマンを足裏で踏んでしまい、2枚目のカードで退場となった。
最少得点差も余裕が出てきたアウェイチームは69分に三笘を下げてダフード、77分にはジョアン・ペドロを下げてミルナーを投入。先発復帰となった三笘は立ち上がり以降は見せ場を作れず、“試運転”というプレー内容でピッチを後にする形となった。
その後はなかなか追加点を奪えないブライトンに対して、積極的な交代策で同点を目指すホームチームが幾度となく決定的なシーンを作り出すが、ピネダがボックス左で放ったシュートはわずかに枠の右へ外れる。
その後も1人少ないホームチーム相手に拮抗した展開に持ち込まれたブライトンだったが、何とか0-1で逃げ切った。この結果、敵地で競り勝ったブライトンは2位以内を確定させ、この後に試合を行う首位のマルセイユ(勝ち点8)の結果次第では首位で最終節を迎えることになった。