「今日からヒットマン」十吉のもとに新たな刺客が登場!? 演じる駒木根葵汰が相葉雅紀、深澤辰哉との撮影の裏側を語る

テレビ朝日系で現在放送中の金曜ナイトドラマ「今日からヒットマン」。2005年~15年まで「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)にて連載された漫画家・むとうひろし氏による同名漫画をドラマ化した本作は、平凡なサラリーマン・稲葉十吉(相葉雅紀)が、ある日突然、伝説の殺し屋・二丁(滝藤賢一)の名を継ぐことになり、誰にも知られてはいけないヒットマンとしての顔も持ち合わせるドタバタの日常を描いたアクション・コメディーです。

これまで二丁の名を継いだことでさまざまな出来事に巻き込まれてきた十吉ですが、そんな彼のもとに、今夜新たな人物がやって来ます。闇の組織・コンビニのアルバイトとして“キンパツ”と呼ばれるその人物は敵か味方か…。今回TVガイドwebでは“キンパツ”を演じる駒木根葵汰さんを直撃し、撮影の裏側や相葉さんたちとのエピソードをたっぷりと伺いました。

――出演が決まった時の心境を教えてください。

「最初にお話をいただいた時に『どんな役ですか?』とマネジャーさんに聞いたら、『金髪です』としか言われてなくて、あまり情報がなかったんです(笑)。でもふたを開けてみると、相葉さんや山本舞香さん、深澤辰哉さんと一緒に共演できると聞いて、すごくうれしかったですね」

――演じられる役名も“キンパツ”ですが、髪色も金色に染められたということで、今年の1月〜3月に放送された「星降る夜に」(同系)の時はピンク色の髪色でしたね。

「テレビ朝日さんにはスーパー戦隊の時からお世話になっているので、やっぱり恩返しをしたいと言いますか(笑)。身を削っていろいろなものを返していかなければと思っています」

――今回演じられるキンパツはどんなキャラクターでしょうか?

「すごく純粋な男の子というか、好きなものに対してしっかりと心(しん)を持っている、熱い男ですね。時代で比べるのは良くないかもしれないのですが、すごく“昭和の男”という感じがするなと僕は感じています。僕もお父さんの影響で、昔『ビー・バップ・ハイスクール』を漫画で読んだことがあったり、小中学生ぐらいの時には『クローズ』を見て、熱い男にはどこかで憧れがあったので、そこに近いものを感じていました」

――役作りでこだわった点を教えてください。

「素直に、そして元気いっぱい大声でセリフを出そうと思って現場に臨みました。第5話まで続いてきたこの『今日からヒットマン』を、ある意味少し引っかき回すような感覚で飛び込みました。途中から現場に入ることはこれまでも何度かありましたが、出来上がった現場に入っていくことはすごく大変でもあるので、そこを乗り越えるためにも、“勢い”はすごく大事にしましたね」

――特に共演シーンが多いのは相葉さんかと思いますが、どんな印象を持たれていましたか?

「穏やかで優しくて、“お兄ちゃん”のような方です。最初の撮影は相葉さんはもちろん、(遠藤保役の)勝村政信さんと(山本照久役の)深澤さんと皆さんいらっしゃって、現場ではもうずっとおしゃべりが止まらなくて(笑)。そこに救われた部分はありましたね。ほんわかしたお話をずっとされているので、『こういう現場なんだな』と分かって、緊張が一つほどけたような気がしました」

――十吉、山本、遠藤の3人の空気感は、ドラマを見ていてもすごくいいなと感じます。

「和気あいあいと作り上げているんだなと。やっぱり、しっかりとコミュニケーションをとっているから、あの距離感でできるんだろうなとすごく感じました」

――撮影現場であらためて感じたことはありますか?

「(取材時点で)僕はまだそんなに撮影していないのですが、深澤さんとの共演シーンが多いです。相葉さんも、『僕はこうするけどやりづらくない?』と声をかけてくださったり、常に周りを気にかけてくださっている方で、みんなが芝居をしやすい現場づくりへの気遣いがすごく丁寧だなと感じています」

――キンパツは十吉に「師匠!」と呼ぶこともありますが、そういった現場での気遣いから共感することもありますか?

「はい! 毎回相葉さんを見て学ばせていただくことや『自分もこうしよう』と思えることがたくさんあります。尊敬できるところばかりで、“弟子”としてしっかり学びたいなという気持ちで現場に入っています」

――ここまでの撮影で印象的なシーンを教えてください。

「(即答気味に)今日ですね、今日撮影していたスピンオフドラマ『今日からラブリーマン』の現場はちょっと混乱しました(笑)。まず、監督から突然『歌舞伎メークにしよう!』と言われまして。舞台で歌舞伎のメークを自分でされている深澤さんからたくさんアドバイスを受けながら、ヘアメークさんたちと試行錯誤して歌舞伎メークが出来上がりました。撮影でも監督から『本編とはまた違ったキャラクターでいいよ』と言われたので、本編でのキンパツはストレートなヤンキーだったのですが、歌舞伎メークをしてからは、口調だったり構えた時のポーズなど、自分から歌舞伎を入れたくなってしまったんです(笑)。すごく遊び心満載なスピンオフになっていると思います。深澤さんもいろいろと仕込んでくるから、僕と舞香さんはもう笑いをこらえるのが必死で…(笑)。僕が我慢しても舞香さんがククッと笑った瞬間に、僕もつられて笑ってしまって、そこはチームワークで頑張ろうという気持ちでした」

――本編、スピンオフそれぞれ含めても、今作は新しい挑戦になったのではないでしょうか?

「そうですね、深澤さんにもいろいろなアドバイスをいただく中で、『これをまだ恥ずかしいと思えるうちが安全区域だから。俺はもう恥ずかしいとも思わないし、なんならおいしいと思っちゃってるから。そうはならないようにね』と言われました(笑)」

――まだ深澤さんの領域には達していない…?(笑)。

「まだ達してないです(笑)。いつかその領域に立ちたいなと思っています」

――キンパツにとっては“弟子”、“師匠”というキーワードが大事になってくるかと思いますが、駒木根さんがついていきたくなるような人物像を教えてください。

「プライベートでも仲良くさせていただいている三浦獠太さんです。同世代ですごく尊敬しています。年齢は2、3個しか変わらないのに、ちゃんと自分の心(しん)を持って生きていて。僕が一番すごいと思ったのは、人望がすごく厚い。週に1回フットサルや草野球をやったりするのですが、簡単に20人くらい集めるんですよ。彼の高校時代の友達だったり、サッカーをやっていた時の友達だったり、いろいろなつながりで今では僕も仲良くなっています。もちろん僕も一度ドラマで一緒になってからのつながりなのですが、なんだかんだ週2回ぐらいで会っていますね。会える時は週4回会っています」

――それだけの頻度で会っていると、影響を受ける部分も多いのではないでしょうか?

「自分自身が大切にしようと思える部分が明確に見えるようになってきて、そこを守ろうとする自分の力だったり、仕事に対するパッションをすごく勉強させてもらいました。僕も今はそのマインドを持って生きています」

――最後に、ドラマ終盤戦の見どころを教えてください。

「十吉と出会ってから一緒に行動するようになっていって、最後は十吉の大事なものをしっかりと守るという責任を担う、大事な役にもなっていきます。最後までキンパツという役の色を貫いていきたいと思いますし、後半戦からの参加ですが、自分にできるものをしっかりと皆さんに届けられるように、精いっぱい頑張っていきたいと思います。十吉とちなつ(山本)と3人で行動していて、いろいろな悪い人たちと対峙(たいじ)するのですが、いい意味でも悪い意味でもキンパツが現場を竜巻のようにグルグルと動かしていくところは、やっぱキンパツならではの見どころだと思うので、そういう部分は注目して見ていただきたいです。無鉄砲でむちゃするところは愛くるしいキャラクターだと思いますし、敵といざ対峙した時に無鉄砲ながらに猪突猛進していく姿は、見ている方に勇気を届けられると思うので、ぜひ見ていただきたいです」

【プロフィール】

駒木根葵汰(こまぎね きいた)
2000年1月30日生まれ。茨城県出身。高校時代に始めたInstagramをきっかけにスカウトされ芸能界入り。映画「ジオラマボーイ・パノラマガール」(20年)や「NO CALL NO LIFE」(21年)に参加した後、21年からスーパー戦隊シリーズ「機界戦隊ゼンカイジャー」(テレビ朝日系)の主人公・五色田介人役に抜てきされた。22年からは同名の役で「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」に出演。その後、「探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り」(日本テレビ系)、「差出人は、誰ですか?」(TBS)、「星降る夜に」(テレビ朝日系)、「天狗の台所」(BS-TBS)、「この秋、僕は恋をした」(フジテレビ系)、「たそがれ優作」(BSテレ東)、「映画ネメシス 黄金螺旋の謎」(23年)などに出演。

【番組情報】

金曜ナイトドラマ「今日からヒットマン」
テレビ朝日系
金曜 午後11:15〜深夜0:15
※一部地域では放送時間が異なります
※TVerでは第1話〜第3話、最新話を配信中
※TELASAでは全話配信中

「今日からラブリーマン」
TELASAで独占配信中

取材・文/平川秋胡(テレビ朝日担当) 撮影/蓮尾美智子

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