NASAの火星探査機「フェニックス」が15年前に撮影したセルフィー

こちらはアメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機「Phoenix(フェニックス)」のセルフィー(自撮り)です。Phoenixの太陽電池や機体上面、着陸地点付近の地表の様子が見下ろすような角度で撮影されています。

【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機「Phoenix(フェニックス)」が撮影したセルフィー。2008年12月に公開(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona/Texas A&M University)】

この画像はPhoenixのマスト(高さ2m)の頂部に取り付けられた「地表ステレオ撮像装置(SSI)」を使って2008年6月5日~7月12日にかけて撮影された数百枚の画像を使用して作成されました。中央の黒丸がSSIの取り付けられている場所で、画像の上方向が北の方角になります。

日本時間2008年5月26日8時53分に火星のボレアリス荒野へ着陸したPhoenixは、地表のすぐ下に埋もれている氷(水の氷)を発見するなどの科学的成果を上げました。よく見ると、黒丸のすぐ上にはロボットアームのスコップで地表を掘った跡も写っています。Phoenixは太陽電池の発電量低下によって2008年11月に通信が途絶え、ミッションの終了が宣言されました。

冒頭の画像は2008年12月15日付で公開されたもので、NASAが毎日1枚の画像を掲載している“今日の画像(Image of the Day)”のコーナーで改めて紹介しています。

Source

  • NASA/JPL \- PIA11719: Phoenix Lander Self Portrait on Mars, Vertical Projection
  • NASA \- Image of the Day

文/sorae編集部

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