岡山県がインフルエンザ警報発令 過去10年で最も早く

 岡山県内でインフルエンザの患者が急速に増えているとして、県は1日、10月5日から出していたインフルエンザ注意報を警報に切り替えた。警報の発令時期は過去10年で最も早く、発令自体も新型コロナウイルス禍前の2019年1月以来、5シーズンぶり。県は感染防止に努めるよう呼びかけている。

 県内84カ所の指定医療機関で直近1週間(11月20~26日)の1施設当たりの患者数は31.35人で発令基準の30人を超えた。患者数は前々週(6~12日)19.14人、前週(13~19日)24.46人と、この3週間で急拡大している。

 保健所別の直近1週間の患者数は倉敷市52.06人、備中40.58人、備前30.20人、岡山市27.59人など。14歳以下の患者が全体の約7割に上った。ウイルスはA香港型をはじめとしたA型が大半を占める。

 インフルエンザは流行開始が全国的に早まっている。今後、新型コロナウイルスとの同時流行も懸念されており、県健康推進課は「室内の適度な湿度設定や換気のほか、必要に応じたマスクの着用など感染防止策を徹底してほしい。高齢者や基礎疾患のある人などはワクチンの予防接種を検討してほしい」と呼びかけている。

© 株式会社山陽新聞社