今週は中京競馬場でチャンピオンズC(ダ1800m)が行われる。先週のジャパンCと異なり混戦ムードが漂うメンバー構成。上位人気想定のレモンポップ、セラフィックコールが外枠を引いたことで波乱の可能性がさらに高まった印象だ。
ここでは、過去10年データから中京開催の2014年以降で分析。クラウンプライドとレモンポップにフォーカスした「83 or 0%」データを取り上げる。
◆【チャンピオンズカップ2023予想/データ攻略】「5.1.0.1」で“迷わず買い”の穴馬 人気一角は「0%」が……
■クラウンプライドは【2.4.0.0】データが追い風に
昨年のこのレースは勝ち馬とタイム差なしの2着。その後も帝王賞2着など第一線で活躍を続けるのがクラウンプライドだ。サウジC、ドバイワールドカップと世界の舞台での経験値も豊富な4歳馬。人気一角が予想されるここでの強調材料とは?
・国内の良馬場ダート成績【2.4.0.0】
馬券内率は驚異の100%。国内での馬券外は重馬場かつワンターンの東京ダート1600mに限定されている。国内の良馬場×クラウンプライドは軸不動の評価といっても過言ではなさそうだ。
今回はコリアC以来の実戦。もともと参戦プランがあったJBCクラシックを見送った影響が気になるところだが、この中間は坂路4F51秒0の好時計。ウッド6Fで計時した78秒4は自己ベストと、状態面に対する不安材料は限りなくクリアになった印象を受ける。好天が続く中京はパサパサに乾いたダート想定。その馬場なら待望の初GI制覇が大きく近づきそうだ。
■レモンポップにのしかかる【0.0.1.4】の鬼門データ
その一方で、不安要素ありを言わざるを得ないのがレモンポップだ。デビューから国内では馬券内を外していない安定株。前走南部杯圧勝のパフォーマンスから距離延長も問題ないと思いたいところだが、今回はフェブラリーSの“勝ち方”が足かせとなる可能性が浮上してしまう。
・同年のフェブラリーSを4角4番手以内で勝利【0.0.1.4】
連対率に換算すると0%。当日1番人気に支持されたコパノリッキー、C.ルメールが跨ったカフェファラオやモーニンなどダート路線の強豪が名を連ねていたが馬券内突入はならず。スピードが求められるフェブラリーSを先行して勝つことはチャンピオンズCにつながらないとのデータだ。
8枠からスタートするレモンポップだが、中京ダ1800mのチャンピオンズCにおける8枠の成績は【0.0.0.17】。前述のフェブラリーS勝ち馬3頭に続いて外枠を引き当ててしまったのもマイナス材料と言えよう。脚質+ローテーションのダブルパンチに見舞われたことで、連対圏突入へのハードルは高いものとなりそうだ。
◆【チャンピオンズカップ2023特集】出走予定、枠順、予想オッズetc.「レモンポップ、統一王者なるか」 予想に役立つ馬券攻略ガイド
◆【チャンピオンズC2023予想/全頭診断】大外レモンポップは買いか 「3.0.2.1」合致のGI馬に穴妙味
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。