團十郎親子で「顔見世」 京都・南座で開幕、10歳新之助「外郎売」に沸く

南座で開幕した顔見世。團十郎さんの長男・市川新之助さん(中央)が「外郎売」で主演した=1日午後0時4分、京都市東山区・南座

 師走入りの1日、東西の歌舞伎役者が顔を合わせる「顔見世興行」が南座(京都市東山区)で開幕した。今年は海老蔵改め市川團十郎白猿さん(45)の襲名披露。昼前には團十郎さんの長男・市川新之助さん(10)が家の芸「外郎売(ういろううり)」で登場、成田屋ならではの力強い芸で客席を沸かせた。

 満員御礼の札が掛かった中、午前10時半、中村鴈治郎さん(64)の芝居「角力場(すもうば)」で幕開け。続く「外郎売」で新之助さんが現れると、客席から「成田屋!」の掛け声が飛び交った。新之助さんは外郎売の早口の言い立てや荒事の見得(みえ)を切り、喝采を受けた。

 今年の顔見世は、團十郎家(成田屋)の家の芸「歌舞伎十八番」のうち、團十郎さんが「景清」と「助六」、新之助さんが「外郎売」を上演。さらに團十郎さんと長女・市川ぼたんさん(12)共演の舞踊、片岡仁左衛門さん(79)の「仮名手本忠臣蔵 七段目」、襲名披露の「口上」もあり、夜8時半まで続く。24日まで。

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