事故機と同型のCV22オスプレイは「現在飛行していない」と木原防衛相 安全を巡る米軍の説明は「不十分で懸念がある」

記者会見で質問に答える木原稔防衛相=1日午前10時35分ごろ、国会内

 木原稔防衛相は1日午前の記者会見で、鹿児島県屋久島沖での米軍輸送機オスプレイの墜落事故以降、沖縄県の米軍普天間飛行場や嘉手納基地でオスプレイの離着陸を少なくとも計56回確認していると明らかにした。

 米軍横田基地(東京)所属のCV22オスプレイは「現在飛行していない」と米側から説明を受けているとした。

 木原氏は「日本政府の累次の要請にもかかわらず、飛行安全の確認について十分な説明がない中で飛行していることについて、私自身懸念を有している」と述べた。

 一方、全面的な飛行停止など踏み込んだ要請を今後するかどうかについては明言を避けた。

 防衛省によると、事故が起きた11月29日午後2時40分ごろから12月1日午前までに、米海兵隊のMV22オスプレイが普天間飛行場で46回、嘉手納基地で4回、米海軍のCMV22オスプレイが嘉手納基地で6回離着陸した。

 沖縄タイムスの取材では嘉手納基地で1日午前8時25分ごろ、同基地に駐留していたCMV22とみられる機体の離陸が確認された。少なくとも2機で、沖縄周辺の洋上で活動する艦船に向けて移動した可能性がある。

 県内では事故から一夜明けた11月30日もMV22が相次いで飛行した。

 県や宜野湾市は、事故原因が究明されるまでの飛行停止を求めている。

© 株式会社沖縄タイムス社