上川外相「米大使への要請は正式」 オスプレイ墜落事故巡り見解 米国防総省は「公式要請ない」

 【東京】米軍輸送機オスプレイの墜落事故を巡り、上川陽子外相は1日午前の記者会見で、11月30日に上川外相がエマニュエル在日米大使に対して安全確認後の飛行を求めたことは「正式な要請であるとの認識を大使館と確認した」と明らかにした。

 11月29日に鹿児島県屋久島沖で発生した米空軍CV22オスプレイの事故で、木原稔防衛相は同30日、米側に対し、国内に配備されている米オスプレイの安全確認後の飛行や、情報提供などを求めた。

 一方、米国防総省のシン副報道官は「国防総省は公式な要請を受け取っていない」などと発言した。

 その後、松野博一官房長官は12月1日午前の記者会見で「正式に要請している」と強調しており、日米の見解が食い違っている。

 上川外相は11月30日午後、外務省でエマニュエル大使と面会。安全確認後の飛行や事実関係の確認、迅速な情報提供を求めた。

 エマニュエル大使は海上保安庁や自衛隊、漁業関係者ら捜索救難に携わる支援者へ謝意を示し、「事実関係を調査中だが、引き続き日本政府と緊密に連携したい」などと述べていた。

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