世界初 美ら海水族館で生きたまま展示 採集例が極めて少ない深海カニ「ウィリアムホモラ」

世界初の生体展示が始まった深海カニ「ウィリアムホモラ」(沖縄美ら海水族館提供)

 沖縄美ら海水族館(沖縄県本部町)は採集例が極めて少ない深海カニ「ウィリアムホモラ」2匹の展示を始めた。同館によると生体展示は世界初。いずれも背甲の長さ約5センチの雌で抱卵中という。

 11月上旬、県水産海洋技術センターによる慶良間諸島沖の漁場調査で6匹捕獲された。水深約850メートルに沈めたカゴに入っていた。国内での採集は43年ぶり2例目で、これまでは1個体の標本しかなかった。

 第4歩脚の先端が工具のニッパーのような形をしているのが特徴。生態は分かっていない。21日に展示を始めた。(北部報道部・下地広也)

慶良間沖の水深約850メートルで採集した深海カニ「ウィリアムホモラ」=沖縄美ら海水族館提供

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