【古舘伊知郎】就活生にエール「暗中模索で結構」インタビュー動画公開!ドラフト型新卒採用番組「キャリアドラフト」番組ファシリテーターを担当

絆ホールディングス株式会社は、新しい未来のテレビ「ABEMA」にて10月から放送中の新卒採用番組「キャリアドラフト」の番組ファシリテーター・古舘伊知郎さんへのインタビュー動画を公式YouTubeチャンネルで公開中です。

本番組は、日本の就職活動に一石を投じ、学生たちのモチベーションを上げる“社会実験的”番組です。全国各地から予選を勝ち抜いた12名の学生が毎月参加。2分間のプレゼンと面接官による質疑応答をくぐりぬけ、100社以上の企業からオファーを勝ち取るドラフト型採用の様子を毎週金曜日21時~放送しています。

今回公開となった古舘さんのインタビュー動画では、「ドラフト型採用×TV番組」というコンセプトや出演した就活生に対して感じたこと、今と昔の就活の違いや就活の悪しき習慣、学生から聞こえてくる就活のリアルな課題点などについて語っています。最後には、就活生へのエールも。現代の就活の在り方について、熱い思いを語りました。

インタビュー動画

インタビューの一部をご紹介します。

―「ドラフト型採用×TV番組」というコンセプトについてどう思いますか? 汲々としてます、学生は。2年の段階から動かなきゃ。3年でもう本格的。みんなが同じように、自分の個性を出そう。自分はこういう人間で、3分間で自分をプレゼンできるスキルを磨く。そういうところに汲々としてるうちにリクルートスーツに身を包んで、インターンシップも含めて企業に行っているのが没個性に見えちゃうんですよね。だから“自分らしさみたいなもの”を出しながらも、実際は企業と雇用される側の学生がマッチングされていないような気がしてて。だからこそ、この番組のこの企画を発案した人はすごいことを考えてくれたなと、今の日本のニーズに合ってるなと僕は思ってます。だから非常にやりがいがあるし、司会をやらせてもらって刺激があります。

―大学教授としても勤務されている中で、学生から聞こえてくる就活のリアルな課題点はありますか? 自分なんか探せてるわけないんですよ。それなのに個性を要求されるんですよ。3分間で自分を出せっていったって、じゃあいくつになったら自分を探せるんですかって。それは人生の旅路ですからね。だからこの22歳ぐらいの段階で自分をフィックスするっていうことは不可能なのに、それが要求されてるっていう。僕はそこが辛いと。

僕が学生にいつも講義の中で言わせてもらうのが、僕は原始釈迦仏教のファンなので、自分が欲望まみれで煩悩まみれなので、2500年前に80歳まで生きた釈迦を偲ぶ推し活をずっとやってるんですよ。釈迦が色んなことを悟って語ってますけど、その要諦にある1つとして、自分というのはフェイクだって言ってるんですよね。自分の存在というのは、自分の頭の中で自分というものを立ち上げて社会的な動物として人間は生きているから、自分の設定っていうのは必要なのもわかるけど、実は必要悪で、本当のことをいうと自分っていう設定はないんだ、フェイクなんだ、虚妄なんだ、幻想と虚構なんだって。だから自我を捨てなさいと。自我があるから欲望がとめどなく出てきて、それを繰り返し、自分で自分の奴隷になっていくんだって。

だから、就職戦線の個性、個性、個性、自分、自分、自分という戦い方に疑いをかけた方が良いといつも思っています。面接官だって自分の個性を分からないで、「はい、あなたの個性を3分間でどうぞ」もおかしいでしょ。

―就活生や、将来を悩む人たちにエールをお願いします これは本当に、にわかに納得し難いことですけれども、我々が自分、自分、自分、どっちかっていうと自分が設定した自分の奴隷になってしまっているっていうことはあるんですよ。この自我を小さくしていって、自分を生きてみるとか、それからバーンと自分を突き放して、悩んでる自分、就活で悩んでる自分とか、いったい自分のスキルはどこにあるんだ、個性はどこにあるんだってぐじゅぐじゅ悩んでる自分をパーンと突き放して、もう一人に自分が心の幽体離脱をして見てみる。「大したことないよな、別に」っていう俯瞰の目を持っておくっていうことは、就職の場合でもすごく大事だと思う。

暗中模索で結構で、手探りで結構で。私は今こんな風な活動していて、こんな風な思いで生きているだけなんですけど、それを見初めてくれる企業さんはいますか?っていう結構楽なスタンスでこういう番組を通じてシミュレーションをやったほうが僕は楽にいけると思う。楽しんで就活をやっていくくらいの気持ちの方が僕は有利だと思ってますんで、ちょっとこの番組覗いてみませんか?

古舘 伊知郎(ふるたち いちろう)

立教大学を卒業後、1977(昭和52)年、テレビ朝日にアナウンサーとして入社。「古舘節」と形容されたプロレス実況は絶大な人気を誇り、フリーとなった後、F1などでもムーブメントを巻き起こし「実況=古舘」のイメージを確立する。一方、3年連続で「NHK紅白歌合戦」の司会を務めるなど、司会者としても異彩を放ち、NHK+民放全局でレギュラー番組の看板を担った。その後、テレビ朝日「報道ステーション」で12年間キャスターを務め、現在、再び自由なしゃべり手となる。2019年4月、立教大学経済学部客員教授に就任後、多くの学生と関わる中で、就職活動の様々な理不尽を目の当たりにし、なんとか払拭したいという想いで「キャリアドラフト」プロジェクトに賛同。番組ファシリテーターとして企業と就活生の架け橋となる。

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