【チャンピオンズC/追い切り診断】レモンポップに迫る高評価「A」 「悲願のGI制覇へ、態勢は整った」

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■クラウンプライド

【中間調整】3歳シーズンの昨年は春にUAEダービーを制し、秋はJBCクラシックで2着、そしてチャンピオンズCではジュンライトボルトにクビ差2着。明けて今年2023年はサウジCで5着、ドバイWCで5着といずれもJRA所属馬勝利の陰に隠れる形ではあったが連続健闘を果たしている。ドバイからの帰国初戦だった帝王賞ではメイショウハリオにハナ差2着。そして秋初戦はコリアCで2着馬グロリアムンディに1秒7差の圧勝を収めており、GI級タイトルこそないが、タフさは国内屈指の存在だ。

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酷暑だったのは韓国も同様で前走後は体調を崩した時期もあったようだが、次戦はあらかじめチャンピオンズCと設定されており、じっくりと放牧で立て直しに専念。11月初頭に栗東へ帰厩すると11月12日に坂路2F13秒1-13秒0の初時計を出し、以降順調に調整が進んでいる。1週前はCW単走で序盤からしっかり出していく稽古。変にセーブさせず、掛かり気味なのを許容したためラストはさすがに苦しくなったが、それでも力強さを保って駆け抜けた。

【最終追い切り】レース当週は坂路単走。1週前でグンと高めたモチベーションをそのまま弾けさせるように、序盤から気持ちをしっかり乗せて軽快に進み、ラストはやや失速も鞍上の猛ゲキに応えて1F12秒5(一杯)でまとめた。坂路とはいえ直前の攻めでここまで負荷を掛けて問題ないあたり、体調はすこぶる良さそう。

【見解】1週前、最終追いとラストは一杯となったがそこまで負荷を掛けて問題ないことそのものがまず評価できる。本番までにグンと良くなってきそうな雰囲気だ。心身ともに充実しており、UAEダービー以来勝利を掴めていなかった馬が、前走の圧勝でひと皮剥けたか。悲願のGI制覇へ態勢は整った。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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