【チャンピオンズC/追い切り診断】想定“10人気”前後の爆穴に高評価 「上位進出の可能性は十分」

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■ノットゥルノ

【中間調整】昨年7月にジャパンダートダービーを制覇。同年暮れの東京大賞典ではウシュバテソーロの2着に入った。今年2023年はしばらく不本意な競馬が続いたものの、前走のJBCクラシックで果敢な逃げから2着と久々の好走を果たしている。その後は、前年8着に終わったチャンピオンズCに再挑戦するのが既定路線。

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短期放牧を挟んで11月18日に栗東へ戻っており、さっそく19日に坂路15-15を消化できたあたりJBCで好走した反動は感じられない。23日の1週前追いではCWで折り合い重視の併せ馬を消化。2歳未勝利相手に手応えで圧倒したのは当然ながら、ノットゥルノ自身外々を回りながら最後は鋭く切れて突き放す動きができていた。

【最終追い切り】レース当週は松若騎手が騎乗し、坂路で併せ馬。準オープン馬を先導し、ここでも折り合いに磨きを掛ける内容となった。稽古駆けする相手を迎え入れ坂の入口あたりから併走。終始優勢の手応えで進み、相手が踏んでくるとその分スッと察知してギアを上げる機敏さがあった。ラストはまったくの馬なりのままさらに加速し、1馬身先着。いかにも精神面で研ぎ澄まされている印象がある走りだった。

【見解】2走前がこの馬にとっては忙しく感じるマイルの南部杯。結果は出なかったが秋初戦でこのレースを使い、速い流れを経験させたことでいい前向きさが出てきたようだ。前走ですんなり主導権を握る競馬ができたし、この中間も強い前進気勢を感じさせている。それでいて暴発はせず、しっかり制御も利いた走りを披露。松若騎手が本番で騎乗するのは今回初となるが、これまで調整役として何度も跨っており、そのあたり人馬の息がぴったり合っている理由かもしれない。伏兵視されているが、大型馬が秋2戦使われ本調子。上位進出の可能性は十分だ。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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