UNFCCCがマイクロソフトと提携し、AIと高度なデータ技術を使用して世界の炭素排出量を追跡し、パリ協定に基づく進捗状況を評価

【ドバイ(アラブ首長国連邦)2023年12月2日PR Newswire】国連とマイクロソフト(Microsoft Corp.)のリーダーは30日、UNFCCCがAIを活用した新たなプラットフォームと地球規模の気候データハブを構築して、世界の排出削減の進捗状況を測定、分析することを可能にするパートナーシップを発表しました。これによって、パリ協定の196カ国が提出した気候データを検証および分析するプロセスが大幅に簡略化されます。

UNFCCCとCOP28のUAE議長国が主催するCOP28に世界各国政府が集まり、パリ協定で設定された気候変動目標の達成が遅々として進展していない状況を評価するという肝心なときに、このパートナーシップが実現しました。

マイクロソフトのブラッド・スミス(Brad Smith)副会長兼プレジデントは「世界は二酸化炭素排出量を削減するために、より迅速に行動しなければなりません。簡潔に言えば、測定できないものに対処することはできません。これらの新しいAIとデータツールによって、各国は現在よりもはるかに正確に排出量を測定できるようになります」と述べました。

UNFCCCのサイモン・スティエル(Simon Stiell)事務局長は「パリ協定は、地球温暖化を1.5度に抑えることを目標に、世界のすべての国が温室効果ガス排出量を削減するための枠組みを定めています。気候変動は国境を越えた世界的な緊急事態です。それには適応と緩和のための技術が必要です。進展させるには、この枠組みを実現するために必要なツールを開発する信頼できるパートナーの協力が不可欠です。この取り組みにおいてマイクロソフトと協力できることをうれしく思います」

現在、炭素データの集計と分析には時間がかかり、多くの場合手作業で行われています。この合意に基づき、マイクロソフトは、UNFCCCの「強化された透明性枠組み」(Enhanced Transparency Framework)にデジタルサポートを提供するための新しいプラットフォームを構築します。このプラットフォームは、新しい地球規模の気候データハブとAIを活用したデータ分析プラットフォームの構築を通じて、地球規模の気候データの高度な分析を可能にします。これにより、UNFCCCと加盟国は、炭素削減目標に向けた進捗状況を効率的に報告し検証するために必要なツールを入手できます。これには、輸送、農業、工業プロセス、その他の炭素排出源の追跡が含まれます。また、このプラットフォームは、シミュレーション、ベンチマーク、データ視覚化を使用して炭素削減戦略を計画するツールをUNFCCCと加盟国に提供し、目標を設定した行動の情報を提供すると共に、時間と費用を節約します。

この作業には、UNFCCCウェブサイトで公開するためのグローバル気候ダッシュボードの作成も含まれ、透明性と説明責任を高め、最終的には有意義な気候変動対策に情報を提供します。

マイクロソフトは、パリ協定によって確立された「強化された透明性枠組み」とグローバル・ストックテイク・メカニズムの履行を支援するために、2年間で300万ドルを拠出しました。

2015年に発効したパリ協定は、各国が気候変動の影響を遅らせるために排出量を削減し、時間の経過と共にその取り組みを強化することを誓約しています。パリ協定の履行は、持続可能な開発目標を達成するために不可欠です。

また、マイクロソフトとUNFCCCは提携して、COP28のUNFCCCパビリオン(Blue Zone)で気候変動対策を加速することを目的とした一連のイベントを主催する予定です。

UNFCCCについて

UNFCCC事務局(国連気候変動)は、気候変動の脅威に対する世界的な対応を支援する任務を負った国連機関です。UNFCCCは、国連気候変動枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change)の略です。

マイクロソフトについて

マイクロソフト(Nasdaq "MSFT" @microsoft)は、インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジの時代に向けたデジタルトランスフォーメーションを可能にします。その使命は、地球上のすべての個人とすべての組織がより多くのことを達成できるようにすることです。

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ソース:Microsoft Corporation

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